砂漠の女王


いたって普通の夏島で生まれ育っていたが、ある日砂浜に流れ着いた不可思議な模様のフルーツに興味を惹かれて食べてみたらクッソゲロマズで、その衝撃で前世の記憶がポコポコ。

動揺で狼狽えてたら身体の一部分が砂になった。コントロール不足の自然系は能力が表れ易い。砂?まさか悪魔の実(現世知識)?え、てか砂?砂の悪魔の実ってワンピース(前世知識)?はっははははっはは、デジマ(時代錯誤)?

原作知識は二年後突入直前まで。それ以後は同僚のOP好きの興奮交じりの感想話を聞いて薄ぼんやり。前世では美容関連の研究者だった。五十代頃に癌で死亡。

食ってしまった以上どうしようもないので大人しく能力操作の特訓。この時点ではクロコダイル(以下鰐)が得る能力を奪ってしまったなーどうしようかー程度の認識。特訓をしつつ、前世の知識を利用して一儲けを画策。紫外線の強い夏島なら美容グッズは絶対に売れる!クハハハハ!自ずと滲み出る鰐っぽさ。

元が鰐なので鍛えれば鍛えるだけ強くなり、自己流の特訓を一日に数時間し続けたしただけで能力抜き状態の時すら島の誰よりも強い。でも此処は新世界でも偉大なる航路でもない海に浮かぶちっぽけな夏島。その中で一番強いって、別にたいして凄くなくね……?な原作知識持ちの成代主。しかしまあ自衛できるだけいいよな!と気楽に最低限の特訓は続ける。

美容グッズ開発の為の知識を集める途中で、動く植物とか意志ある植物とか食人植物とかいるの!?こわー!ワンピこわー!となりながらも研究者魂で、でも面白い!こんなの前世にはなかった!とワクワク。

美容で金儲けを目論見、原材料探しの旅に出る。襲い来るチンピラや海賊を砂で戦闘不能にさせながら金を奪い取り、巡航客船を使ったり商船に乗らせてもらったり。その途中で成代主の強さに惚れ込んだり、成代主についていけば良い思いができると嗅ぎつけたり、成代主と契約を結んだりと、同行する人数が増えて専用の船も出来る。資金は賞金首を狩って確保。

順調に販売商品も出来上がり、生産ルートも確保予定、よっしゃあやったるでー!となったところで島民に暴力を振るってる海兵を発見、止めろと実力行使したら逆上された。しかも結構お偉いさんだった。本部に報告され数日後には賞金首になった。まだ同じ島に滞在していたので、事情を知る島民からは酷い!横暴!このクズ野郎!と海軍のヘイトが溜まる。

商船として作った筈の船が海賊船扱いになってしまったので、降りたい人は降りてくれと成代主は言うが、直感Aの成代主が選んだ乗船メンバーは全員アクの強いタフな奴らばかりだったのでオール続行宣言。

賞金首は成代主だけなので、今後は雰囲気を変えるメイクで変身。最初は海賊のつもりじゃないので海賊旗も掲げず、あと研究費や食費も欲しいので、これまで通り賞金稼ぎよろしく海賊を狩る。海兵へのヘイトが溜まっているのは乗船メンバーも同じだが、賞金は欲しいのでその時は渋々海賊の首と換金しに行く。知る人ぞ知る賞金稼ぎ一家の噂が流れる。

その噂が一般人にも知られるようになると、成代主を賞金首にした張本人の海兵が海軍支部受付によく換金しに来る乗船メンバーの顔写真を偶然発見し「あー!!!」気付く。世間で噂の賞金稼ぎ一家とは若しや、おれをぶん殴った挙句干乾びさせたあの女率いる海賊共なのでは……!?我々海軍を騙して金を奪っているとは許せん!!!金を!!奪うとは!!許さん!!!

そんなこんなで海軍を騙らかし賞金を奪取していたという報告をされる。成代主たちが倒した海賊たちもかなり凶悪だったので実力も高いだろうと予測され、成代主一味は頭がキレる海賊であるとされ脅威度急上昇、賞金額があがる。

「なんてこった…………あー、まあ、騙してたのは事実だし」
「騙される方が悪いかと。ナマエさんの強さからするとこの金額では物足りないくらいです」

「メイク後の顔写真に変わっちゃったしどうしようかな、また別の考えようか」
「もっと可愛い別の船長が見れるのねー!嬉しいわん!ガハハハハ、にしても海軍の連中はバッカよねェあちしの能力ならこれからも換金なんてヨユーよん!ね〜〜〜船長!」

「というかさ、みんな、薄々気付いてると思うけど、美容グッズ販売しなくても賞金稼ぎで十分金儲けは出来てるんだよね、みんなもう気遣わなくていいよ、うん、私もさ、いい加減ね、諦めついたわ」
「「「船長がやりたいことをやればいい(じゃなーい!)」」」
「……そういうこと言われたら、本気でやっちゃうよ?」

皆から良い笑顔で頷かれたので研究者として今後も美容グッズ製造は続けることにした。海賊旗は相変わらず掲げないけど、デザインしたいと名乗りをあげた船員がいたので海賊旗自体はある。

その内大海賊時代に突入して七武海への誘いがきて、指名手配撤廃とその他諸々の参加条件を確認し、喜んで加入。これなら大手を振って美容グッズ販売できる〜!イエー!よーし、もうこそこそ逃げなくていいんだし、陸地に活動拠点を作ろう!

正式に七武海へ名を連ねたところで気付く。私は"スナスナの実の能力者"、これからは"七武海の一人"、手配書の通称は"デイム・ナマエ"、そして今後の本拠地として居を構えた国の名は"アラバスタ"

おや……おやおや……おやおやおや……???

いや確かに部下にそれっぽい顔の連中はいたけど、偶然悪魔の実を横取りしただけに飽き足らず偶然部下も横取りしてしまうとは本家鰐にはマジ申し訳ないっスめんごめんご、ってだけかと……これはもしや……私が、鰐?

漸く自覚。原作開始まであと二十年ほど。

此処までが前提。

からの、主人公に味方した方が勝ち組だよなと予定を組み立てたり、美容だけでなく健康用品にまで幅を広げて会社発足したり、社員オーディションをしたらロビンがやってきたり、ドフラミンゴからちょっかいをかけられたり、海賊とは思えない優等生ぶりで上層部からなんで海賊やってるんだ?と首を傾げられたり、つるから御茶会に誘われて賞金をかけられるまでの経緯を喋って同情されたり、アラバスタ全体で英雄コールが止まなかったり、海兵たちから凄まじく尊敬されていたり、実は子供時代のスモーカーを荒くれ者から助けて内心崇拝されていたり、ハンコックに実年齢を知られてその美肌はどうやって保っておるのじゃと御得意様一名追加したり、ロビンからの信頼度がとても高く主人公組に勧誘されても笑顔で断ってしまったのでどうしようと頭を悩ませたり。

ビビとロビンに百合フラグ、他男性キャラも何人かフラグが立ってる。


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