「…邪魔」
俺は傀儡
何も感じないはずなのになのに
「オイラは旦那の横がいいんだよ、うん」
この気持ちはなんなんだ
最初は正直鬱陶しかった
「旦那ー!旦那ー!」
「…チッ」
舌打ちの毎日だった
だけど、今は、
「デイダラ」
「うん?」
「今日は暖かいな」
「もう春だぜ、うん」
「外にでも行ってみるか」
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少し眠くなってしまう柔らかな太陽の日差し
水彩画で描いたのような淡い色の桜
そして
「旦那!旦那!」
デイダラ
ずっとこのまま時が止まっていればいいのにって
「旦那?聞いてる?」
「あ、おう。なんだよ」
「ほら!たんぽぽ!」
ああ
「お前の髪と同じ色してんだな」
「だろ!」
無邪気な笑顔
俺だけのものにしたいって思ったり
この気持ちは、
刹那
唇に柔らかいものが触れる
「好きだぜ、旦那」
強い風がふき、そこにあった空間を全部すくい取っていく
ぽっかり空いてしまった空間を埋めるように、桜の花びらが舞い散る
その中に佇む君はとても綺麗だと思ったんだ
そうか、
やっとわかった
この気持ちは、
なくしたものは君の中に
fin.
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初めて書いたやつです!
やっぱり芸コン好きだー(`・∀・´)