魔法のくすり。


憎くて憎くて堪らないような奴があんたらにはいるだろうか。俺にはいる。たくさん、いる。昔は俺に乱暴していたくせに今は大学に入ってさっさと髪も赤く染めてチャラいモラトリアムを満喫している兄貴。あいつは唯一の親代わりだったくせに冷水の風呂に、冬の夜俺を肩まで浸からせて百数えさせるのが大好きだった。あいつのことを思い出すたび俺は憎くて憎くてはらわたが煮え繰り返りそうになる。それはまるで凶暴な蛇のようで、きしゃあきしゃあと、俺の腹んなかで毒を撒き散らしている。いつかおれは蛇



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