眠い。私の人生始まって以来最高値の眠気が今私を襲っている。


「うお…ぉ…」


目を瞑れば一瞬で眠れる自信すらある。ヤバい昨日ゲームであんなにエキサイトするんじゃなかった!!でも今夜も彼らが私を待っているんだ…!!

なーんて馬鹿なことをつらつら考えていると目的地に到着。っていうか私の教室ね。ガラリと廊下と教室に仕切りを作っていた扉を横にスライドさせると漂ってくる生ぬるい空気。あー、外寒かったからこの暖かさが身にしみる。トイレに行くだけで冷えきった体が少しずつ温まっていくのを感じながら教室へ入って扉を閉めると、見慣れた顔ぶれが窓際の席に固まって談笑していた。机に座っている伊佐敷を発見してターゲットロックオン。


「伊佐敷ーちょっとその席座らして」

「おーいいけどよ…」


そこお前の席じゃねえよな?なんて聞いてくる奴は無視してガタンと椅子を引く。今私は無性に眠いの!他人なんて気にしてられっか!!


「うるさいー。あ、そこ立って」

「?お、ぅ!?」


席に座って横を指せば大人しく近づいてくる伊佐敷。その腰もとに、思いっきり抱きついた。そして机に突っ伏した。
おい!?とか動揺した声がしてるけど気にするもんか。ちょうど寒くて人肌恋しかったし好都合。このままこいつには抱き枕代わりになってもらおうじゃないか。


「あ、純だけずるい。なまえ、俺の方が小柄だし抱きつきやすいと思うよ?」

「てめっ亮介!!」


ギャーギャー頭上で騒がれちゃ寝るにも寝れなくて、伏した頭を前へ向けるとこの場所から退かそうとする小湊から必死に抵抗する伊佐敷というなんとも面白いシーンを見てしまった。なんだどうした2人とも。


「いいじゃんちょっとぐらい」

「てめえの場合はそれがちょっとですまねえから抵抗してんじゃねえか!!」


とにかく!!と、伊佐敷は一度ためてから予想外の台詞を吐いてくださいました。




こいつの横は俺の場所だ!!

その叫びは教室の中でいやに響いた。


さすが、青道のスピッツ。
いや、本人に言ったら怒られるけど。













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