ゼロからはじめる
小説同人誌





小説本サークルのイベント初参加、どんな準備が必要?

ポスターや値札って?設営の工夫は?

参加申し込みはこれで合ってる?
無配やペーパー、ノベルティってよくきくけど……。

すべての疑問をクリアにしてゆきます。




★まずは、参加したいイベントを決めて申し込み


予定を立てて、自分が出たいイベントを決定します。

イベントはさまざまな趣旨のものがあり、一次創作系のコミティア、二次創作系は大きなものからコミケ・スパコミ・スパークなど。


その他、ジャンル別のオンリーイベントやCPごとのオンリーなども
盛んに行われています。
小説・文芸なら、文学フリマなどもありますね。


各種イベントは申し込み期間や料金もそれぞれなので、よく確認してしっかりと申し込みを完了させましょう
(コミケなどは、申し込みが多いのでほぼ毎回抽選になります)。


また、申し込みに不備があると受理されないので、念入りに確認してから手続きを終えましょう。


多くの場合、申し込み時にサークルカットも用意しておかなくては
ならないのと、
売り子さんを頼む際などの追加イスも、当日でも購入できますが申し込み時に手続きしておいた方が安心です。


その他の諸注意は、各イベントの公式サイトなどでしっかりチェックしておきましょう。
公式Twitterなども見ておくと、急な変更などにもすぐ対応ができます。



★サークルカットのつくりかた


サークルカットは、小説サークルの場合、文字データだけでも全く問題ありません。


またカットの全体的な雰囲気は毎回変えない方が、覚えてもらいやすく見つけられやすいので、継続して参加を考えている場合は特に、
はじめに納得できるカットを考えておくと良いです。


一度カットの下地ができれば、あとはそのつど文字情報を変えてゆくだけ。

フリーソフトのメディバンペイントでも、カットは充分つくれますよ。

これはメディバンのフリーのトーン素材を貼って文字データを
組み合わせただけ。
数分でつくれます。










★イベント当日までの準備・用意するもの



イベントの準備は、特に初めての場合、早くから動いておくと安心です。

例えば、5月のスパコミなら、申し込みが開始になるのは前年の10月頃が慣例です。


つまり、7か月の準備期間があるということ。


半年以上前から準備するなんて早すぎ! というかたももちろんいると思いますし、実際、慣れていて毎月とか月に複数回サークル参加
している人などは、せいぜい1か月前に原稿始めればあとは数日前でどうにかなるでしょ、と言います。


でも初参加でそれなりに準備を整えていきたい! と思うと、けっこう半年前からの段取りでもあっという間です。


仕事や私生活の兼ねあいもありますしね。

というわけで、スパコミ初参加を想定して時系列を追って、準備の一例をあげてみますね。



・イベント7か月前



イベントへの申し込みを済ませて、さらに遠征参加の場合はホテルを予約。


飛行機などは搭乗2か月前からの予約受付になるので、まだこの段階では予約できませんが、忘れずに手帳などに書きとめておきましょう。


そして、この段階である程度、 「こういう本を出したいな」 と決めておけると良いです。


厚めの新刊1冊がんばろうとか、
薄い本を2種類つくりたいとか、
おまけの無配で短いお話をちょっと凝った紙に刷りたいな、など。


その予定に沿って、予算や使用したい印刷所さんをリサーチしていきます。
紙見本や印刷見本を取り寄せて検討するにも、時間的余裕があると
じっくり取り組めます。


方針が定まりしだい、早い人は原稿も進めてゆきます。



・イベント5か月〜3か月前



もうだいぶ、「ついこないだまで半年以上あると思ってたのに早いなあ」という感覚に陥る頃です。

このあたりから、当日スペースのレイアウトイメージを考えたり、設営に使うものを少しずつ揃えはじめると良いですね。


スペースのレイアウトは、

#即売会机のレイアウトで売上が伸びたor逆効果だった話


#同人誌こうしたら手に取ってもらえたよ選手権


#サークル初心者に伝えたいこと まとめ



などを参考にすると良いでしょう。

実際にサークル参加している人の声を知って、いいなと感じることは積極的に取り入れてトライしてみると有意義です。


必要なものは、ポスターを掲示するならポスタースタンド、机に敷く敷き布など、特に確実に準備しておくべきものは念入りに選びます。


ポスタースタンドはAmazonや印刷所さんの物販で購入したり、

敷き布は、わたしはこちら
あの布屋


あの布屋さんのものを愛用しております。
丈夫で、形が美しく、サイズが正確で扱いやすさが抽んでて優れているためです。


そのほか、頒布物以外のこまごましたもので必要なものの一例は以下に。
すべてわたしが実際に持っていっているものです。



☆先に送っておく(宅配搬入する)もの


・敷き布
・ポスタースタンド
・お品書きとそれを入れて掲示する硬質クリアホルダー
・電卓
・おつり入れの缶
・布ガムテープ
・マステかメンディングテープ
・養生テープ
・POP
・頒布物の価格一覧表
・値札
・記入済みの着払い伝票
・クリアファイルと書類いくつか(後述)
・ボールペンとマジック
・ごみを入れる袋いくつか
・差し入れのプレゼント類など



☆手持ち搬入する(当日自分で持っていく)もの


・ポケットティッシュ
・ハンカチかハンドタオル
・ばんそうこう
・カッター
・紙袋(後述)
・100均台車
・飲み物
・ちょっとしたおやつや軽食
・サークルチケット
・おつり用小銭
・その他、自分の私物



以上です。

会場へ送る荷物はイベントによって期日や規則が明確に定められているので、各イベントに応じて準備を進め、宅配搬入受付が始まったら発送しましょう。

その辺りはあとから別途、解説します。


また、「クリアファイルと書類(後述)」は、当日重要な書類と、それを収納しておけるA4クリアファイル、ということです。

重要な書類は、サークルチケットとともに送られてくるイベント詳細の説明と会場図、それとわたしは

サークル参加当日のやることリスト


この中から自分に必要なページを印刷していっています。





・イベント2〜1か月前



2か月前くらいになると、周囲も原稿が盛んになっていたり、だんだんと「イベント前の空気」が感じられるようになってきます。


この辺りでは、仲良しのサークルさんなどへお渡しする差し入れの目星をつけておいたり、予算や数を仮決定させておけると安心ですね。


そして1か月前ともなると、ほんとうにそこから当日まであっという間なので、
理想的には初参加なら本の原稿はすべて脱稿・入稿しておきたいところです。


というのも、イベントによっては当日の3週間前にはスペースの発表と各サークルへのサークルチケット送付が行われるので、
今度はポスターやお品書きなどを(値札やPOPなども)作成していく段階に入るからです。


もちろんそれらは強制ではないですし、ポスターなんて飾ったことない、というベテランサークルさんも多くおられます。

ことに小説サークルさんの場合、「ポスターってイラスト用意できる人のものでしょ」という気持ちでおられるケースが多いです。


でも、「いかにもイベント!」という気分を味わえますし、
ポスターに記入するスペースナンバーで広い会場内の現在位置確認を一般参加者さんにしてもらいやすくなるし、
離席した際など自分もスペースへ戻りやすくなるので、わたし個人はポスターを推しますね。
小説サークルも!


お品書きも、pixivにアップして事前告知するだけでなく、印刷して当日もスペースに置くことで、より自分のサークルを見つけてもらいやすくなります。


ペーパーや無配なども、用意できるとイベントっぽくて、気分が上がります。

わたしは頒布物のインフォメや語り、SSを収録したペーパーを毎回
つくるようにしています。



しかし、いずれもつくること自体は難しくないのですが慣れないとコツがつかめないので、作成に集中して取り組める時間が多くあった方が良いです。

余裕があればやり直しや試行錯誤もききますし、良いものができたらTwitterなどでちら見せしたりもできますしね。


その辺りは、また別コンテンツでお話しますね。


ちなみにPOPは、


イベント用ポップ配布

こちらをいつも使わせていただいています。
厚紙はAmazonなどで。




・イベント3週間前



サークルチケットも届きはじめ、Twitterなどでも各サークルさんが自身のスペースナンバーとともに「スペースいただきました! 新刊は〜」とツイートし、タイムラインが華やかになってくる頃です。


Twitterやpixivのアカウント名にスペースナンバーをつけ足した名義に変えたり、告知ツイートを固定表示にしたりもします。


そうしたことは、ネットが普及した現在の同人界の新たな慣例のようなもので、そうすることによって情報がわかりやすく伝わり、
同じジャンルの人の中でリツイートされやすくなる効果も持っています。


ただ、そうすることで、当日イベント会場という誰でも入場できる場所で自分の居どころを明かすことにもなりますから自己責任にはなりますが、
自分で差し支えがないと判断したら、やってみるのも楽しいですよ。


それから、当日のスペースのシミュレーションとして、


スペースレイアウトシミュレータ

ここで確認しておくのもイメージが固まって便利です。

もちろん、時間があれば実際に敷き布に本を配置してみるのが一番で、机の高さや広さを考慮して、見てもらいやすいレイアウトを工夫するともっと当日が楽しみになりますよ。


また、イベント合わせで髪を切るのも、この辺りの時期がおすすめです。




・イベント2週間前



この頃には、送る荷物の段取りもだいぶできて、ポスターやペーパーの入稿も済んでいると楽ですね。

それらは自家印刷派の人は、前日まであるいは当日までに出力できればOK、なのですが、印刷所さんに頼んでスペースまで直接搬入してもらう方が、わたしは個人的に気が楽です。


あとは、当日着る服を決めたり買いにいったり、売り子さんをお願いする場合はスケジュールや待ち合わせの詳細を確認したり、
またせっかくのイベントですから自分が買いたい本や行きたいサークルさんのリストアップもしておきましょう。


そして、この頃か1週間前くらいに、お品書きの公開もできるといいですね。

Twitterなどでの告知は流れやすく埋もれやすいので、時間帯を変えて
何度かおこないましょう。

pixivへのお品書きアップは金曜か土曜の夜がマストです。




・イベント1週間前



差し入れなどを購入し、最終確認をして、宅配搬入の荷物を発送します。


(※荷物受付の日程はイベントによって違うので、よく確認します。
遠方からだと届くまでの日数もよけいに要するので、丁寧に確かめて送りましょう。

興奮していたり緊張していると、簡単なことでも判断ミスが出るのはよくあることです)


そして、この辺りから特に、体調に気をつけるようにしましょう。


無理をしたり気を張っていると、当日に熱が出たりすることもあります。


せっかく準備してきたイベントに出られなかったら悲しいですし、付近の人に風邪をうつしたりするのも迷惑です。


身体を休めながら、いろいろ切り口を変えて告知をしたり、同じジャンルの人の告知ツイートをリツイートしたり、楽しんで過ごしましょう。
ごはんもしっかり食べましょう♪




・イベント前日まで


遠征組で前乗りする人は、旅支度を整えて出発です。
道中は充分に注意して、トラブルに遭わないように向かいます。


脳内が 「イベントだぜ!!!!」 となっていると、忘れ物や落とし物も増えるので、まずは着実に移動をのりきりましょう。


当日の飲み物や軽食などこまごました買い物も済ませて、前日の夜も告知をして、できるだけ早く眠れたら一番です。



☆イベント当日



寝坊に気をつけて (こればっかりはほんとうに、本人しだいなので……)
落ち着いて会場へ向かいます。

サークル入場開始時間もイベントによってさまざまなので、勘違いのないようにしましょう。


会場へ着いたらスタッフさんの指示に従って進みます。


列の待ち時間などがあれば、「いま入場待ちです!今日はよろしくお願い致します!」とツイートしておくのも気分が高まりますし、フォロワーさんもワクワクしてくれるかも。


自分のスペースがあるホールへ入ったら、まずは宅配搬入しておいた荷物を取りにいき、持参した100均台車に載せて回収します。


これ、ほんとうに便利&優秀なのです……!

100均で台車をゲット! ※ただし引っぱる部分はない


そしてスペースに入り、いよいよ設営を始めます。
貴重品からは目を離さないよう、気をつけましょう。


この、入場・設営時の3種の神器が前述の100均台車とカッター・紙袋なのです。

これらは荷物に入れて送ってしまうと何の役にも立たないので注意です。
(台車は帰りの撤収時にも使いますが)


まず台車は宅配搬入した荷物を自スペースまで迅速に運ぶため、
カッターはその荷物の封を素早く開けるため、
そして紙袋は机の上のたくさんのチラシをまず一気に片づけるためです。

(※カッターは、特に飛行機で遠征のかたは機内持ち込みできないことに注意が必要です)



チラシはその場で捨ててしまう場合は、単にかき集めてごみ捨て場へ入れてしまってもいいのですが、わたしはいったんすべて持ち帰って家で吟味しています。
そのために、まとめてわさっと入れてしまえる紙袋は重宝なのです。


さてそして、直接搬入された荷物も開封して、設営を進めます。

なお、すべての荷物はまれに置き間違いや取り間違いが生じますので、ひと呼吸、落ち着けて確かめてから開けることを心がけたいですね。


設営ははじめに敷き布を敷いて、置くものを置いてしまえば足元を広く使えます。


お隣のサークルさんが来たら挨拶をしつつ、できるだけ周りを見ながら準備します。


各スペースの後ろも共有部分なので、やたらと物がはみ出したりしないように気を配ります。


設営が完了したら、通路側からチェックしてみて、問題なければ準備万端です。

スペースの写真を撮って設営完了タグをつけてツイートする際は、お隣や背後の写り込みに気をつけて、また一般入場開始前に終わらせることを守りましょう。


そして、開場前にお手洗いも行っておけば、ぬかりなしですね。



開場中は、貴重品から目を離さないことと、おつりの間違いなどに
細心の注意を払いましょう。


午後には会場からの荷物発送受付も始まるので、少しずつ片づけにも着手できれば撤収が楽になります。

あらかじめ、記入済みの着払い伝票を用意しておけば、時間と手間を短縮できます。
(荷物発送受付はイベント終了に近づくほど混みあいますので注意……1時間半くらいかかったことがあります)


また、 荷物の伝票は荷物1つごとに1枚必要なので、荷物が増えた際はさっと伝票をもらい、書き終えてから受付に向かいます。



忘れもののないように撤収し、「撤収しております、今日はありがとうございました」というようなツイートをしておけると良いですね。



そして。
帰宅するまでがイベントです。
アフターがある場合も、直帰の時も、気をつけて帰りましょう。



イベント後は、本の通販の予定を立てたり、次回イベントに思いを馳せたり戦利品を満喫したりしつつ……、
まずは、ゆっくり心身を休めてくださいね。
(イベント帰宅後に風邪をひくのは、かなり、あるあるですので……)



……でも、風邪っぴきでも次の本のことを考えると猛烈に元気とやる気が
出てしまうのですけどもね。。

   


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