失恋人

死のとなりで生は深く呼吸する
あの子のかわりに呼吸してあげる
そっとひらいてね
血眼のあなたに会えた
あなたの横顔なら何度でも思い出せる

いとおしくなりまして

そのひとはわたしの友達ではありません
彼の慟哭に耳を塞げないでいる
待ってる間に恋に落ちたわ

身を委ねてしまうほどの幸福には出会いたくない

愛した分だけ歪む身体
僕の一歩が蟻にとっての最期だった

罪深い呼吸
こわい砂糖
舌に乗った恐怖

染められた感情、脱色の被写体

あのときの弱腰をマッサージ
「おやすみ」を箱に詰めて送った
産道を通る悪魔

僕の永遠をきみにあげる
あなたの体温に震えているの
隣にある体温を欲した
一目惚れに賛成

貴方の心臓がわたしを動かす

きみに幸あれと言うべきだろうか

何も変わらない日常に殴られて口の中は血の味がした
暗いだけの夜には興味がない、暑いだけの夏には優しさがない
甘いだけの恋より痛いほどの愛を
夏の死亡

思慕をひた隠す彼女は目を伏せた
讒言に怯えてまた目を逸らす
影に留まった蝶
後悔が懺悔に進化しました。

雪の鬱

恋人より愛人が不名誉な理由

あの子の度胸は誰が買うのかしら

写真の裏に真実があった
涙を食べる虫

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