枯渇を知らない泉のような怒りは彼を生かす唯一の理由でした

息を止めるほどの勇気もなく、ふやけた指で撫でるほどの感慨もなく、ただどうしようもなく、冷たいものがそこにはあった

からまった髪をほどく、その指をいつか僕のものにしてしまいたい

城主が言った掟をきみは守らなかった。ただの一度も触れたことのない夫人の柔肌をきみは風に攫われたように撫ぜた。これは僕にさえ解けない魔法。

あなたにひどく叱られた夜、夢を見ました。驚くほど空が近く、太陽で火傷して、三日月にキスをしました。そうして気づいたのです。あのとき泣きたかったのは貴方なのではと。

どうしようもないほどの孤独を持て余した夜に、彼は手を引いて、部屋へと招いてくださいました。それが優しさからではないと、わたしが気付いたのはいつだと思いますか?

幸福ほど面倒なものもない。誰かに分けようとすれば、細やかな欠片にしかならず、寄りかかろうとすれば冷めていて、いらないからと海に捨ててしまうこともできない。汗を流して分け与えて、自分の熱で温めて、あるべき場所に帰ってくるしか、あれは生きておられないんだ。

変えることのできない過去は優しい未来が丸め込むだけ

わたしが言った言葉をあなたは忘れてしまったのです。ささやかでもはっきりとした望みだったのに。

砕けた硝子はやがて小さく丸くなって、誰も傷つけない。なんの役にも立たないと笑われることは彼にとって不幸でしょうか

彼女の目が美しく輝き、僕は黙って花束を捨てた

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