立ち込める霧の中、君は軽やかに駆けてゆく
霞む後ろ姿、消えそうな足音
どんどん小さく淡くなってゆく
どんなに追いかけても君には手が届かない
触れない指先
お願いだから僕の前から姿を消さないで
こんなにも好きなのに、どうして
きっと君は、妖精か何かで、この世のものではなかったのでしょう
消えちゃった君
涙さえ零れないなんて
別たれた運命、外れた歯車
もう二度と、君と手を繋げない
誰もいない僕の隣
去ってしまった温もり
君がいない世界を、僕の瞳は何も映さない


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