『傍に・・・ずっと・・・。』 ふと彼が零したたった2文字・・・。 心地よくて・・・。 今まで生きてきた中で、一番暖かい気持ちになった。 あなたと出会えて良かった・・・。 心からそう思うの。 あなたと出会わなければ知りえなかった事、いっぱい教えて貰ったから。 父様や、母様・・・ 仲間達とは違う・・・。 私を想ってくれるあなたの心・・・とても嬉しい。 だから、私は私の形であなたに想いを伝えるわ。 あたなが傷つかず、生きて行ける様に・・・ 私は・・・ 私のやり方で・・・。 「おはよう、ユーリ。」 「お・・・おはよう、ロゼ。」 帝都に戻る。 つまりそれはユーリとの別れを意味している。 そう思うと、一瞬一瞬が勿体無く感じて、少しでも彼の存在を感じていたくて、眠る事ができなかった。 目を覚ました彼に、朝の挨拶を済ませ、私は身支度を整えようと起き上がろうとすると、ユーリが慌てて体の向きを反転させ背中を向けた。 不思議に思ってユーリの名前を呼ぶと・・・。 「いや・・・その明るいし・・はっきり見えるし・・・。」 「・・・・・・ふっ、ふふ。」 背を向けているので、表情を見ることは出来ないが、その喋り方や内容から彼が恥ずかしがっているのが用意に想像でき、意外な一面に私はつい笑いがこぼれてしまった。 「あれだけ好き放題触っといて、何を今更・・・。」 「お前には恥じらいとかそういったものが無いのかっ!?」 信じられないと言わんばかりに、顔を真っ赤にした彼が振り返る。 そう言う彼を考慮して、一応毛布で体を隠す。 「恥じらい云々言う前に私の同意なしに事に及んだのは、どこの誰ですか?」 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・わ、悪かった。」 少し睨みながらそう言うと、居心地悪そうにそっぽを向くユーリ。 (可愛いな・・・。) これは年上ゆえの優越感かもしれない。 彼を振り回せるのは私だけ、そんな錯覚を抱いてしまう。 「もういいから、早く着替えて皆と合流しましょ。」 沈む彼の頭を軽く撫で、今度こそ私はベッドから出て身支度を整える。 「ほ・・・本当に悪かった・・・・・二度とあんな事はしない。」 床に転がる衣服を拾いながら身に着けていた時、ふと消え入りそうな声でユーリが呟いた。 振り返り彼のほうを見ると、まだベッドから出ず、しおれた花のようにうな垂れている。 きっと彼は、私を傷つけてしまったと、後悔しているのだろう。 確かに昨日の彼はいろんな事がありすぎて、冷静な判断ができていなかったようにも思える。 だけど・・・・いや、だからこそ彼に伝えなければいけないと思った。 「ねぇユーリ。私いくらその場の雰囲気っていっても、嫌いな男に大人しく抱かれてやるほど、器量が広いつもりはないわよ。」 「!・・・・それって・・・。」 私の言いたい事に気が付いたのか、俯いていた顔を上げ驚いた表情をしている。 きっと、今の私の顔は赤いに違いない。 体温が上昇していくのがわかる。 「そ、それだけよ!だからユーリが落ち込む事ないのよ!」 恥ずかしさから、喋るスピードが早くなる。 じっとこちらを見つめてくる彼と、視線を合わせる事が出来ない。 「はっきり言ってくれ。ロゼの口から聞きたい。」 先程の弱弱しい声と違い、凛とする通る声で彼は言った。 「・・・・い、言わない。」 「言え。」 「言わないっ!」 「何でだっ!」 「恥ずかしいでしょっ!察しなさい馬鹿っ!!」 居た堪れなくなり、ほぼ着替え終わっていた私は勢いのままその部屋を出てしまった。 予想外の私の行動に、最初反応しきれずにいたユーリだったが、不意に彼の口から笑いがこぼれた。 「くくっ・・・・反則だろ・・・・可愛すぎる。」 その後、取り残されたユーリが一人笑い悶えてたなんて、そんな事は知らない。 * 仲間達と合流し、これからの方針について話し合った。 その結果、ノードポリカに戻り、『戦士の殿堂(パレストラーレ)』の統領、ベリウスに会いに行く事に決まった。 明日には新月を迎える。ベリウスとの面会は新月の夜と、先方より指定されていた。 グットタイミングだと皆が思う中、レイヴンだけが乗り気ではない様子で、ノードポリカ行きの提案が上がった時点で「今はノードポリカには近寄らない方がいいかも。」などど意味深な言葉を呟いた。 レイヴンは、自分が所属するギルドの仕事でベリウスに渡す手紙を預かっていたと思ったが・・・。 「どうしたの、レイヴン。あなたには好都合だと思ったんだけど?」 疑問に思い、街を出てすぐレイヴンに問いかける。 「まあねぇ〜・・・そうなんだけど、俺様あんまり騎士団と関わりあいたくないのよねぇ〜。」 「騎士団?」 「気付かなかった?マンタイクの街ん中騎士の数が減ってたの。」 「そう・・・言われると。」 「夜の間にひっそりと移動してたみたいだし・・・・何か嫌な予感がするのよねぇ・・・・。」 何時に無く慎重なレイヴンに違和感を感じる。 彼の言い振りは、『何か』を危惧している様に聞こえるから・・・。 「確かに騎士団の動向も気になるけど、あたしはどっちかと言うと、あそこで派手に暴れてる馬鹿の方が気になるんだけど・・・・。」 少し前を歩いていたリタが更に前を歩いている一行を指差して、呆れた表情を浮かべながら呟く。 リタに言われるままに、視線を前方に向けると、この猛暑の砂漠の中次々と魔物を倒していくユーリが居た。 「うわ〜・・・・青年あんな雑魚相手にフルパワー全快で戦ってるわよ!?」 レイヴンは信じられない、と言いたげな表情だ。 体力の消耗を考えて、魔物との戦闘は極力避けて行こう・・・・とマンタイクを出発した時、決めたはずなのだが・・・・。 ユーリは魔物を見つけると、あの独特の鞘投げでもって、素早く剣を抜くと、全速力で突っ込んで行き、次々と魔物を瞬殺していた。 「ふっ、手応えがねぇな。次はどいつだ!」 「何か・・・・ユーリ、元気だね。」 「そうですね。私・・・・もぅついて行けません。」 ユーリが辺り構わず戦闘を仕掛けて行く為、巻き込まれる形で同じく戦っていたカロルとエステルは既に疲労でフラフラしていた。 (ど・・・・どうしたのかしら・・・・昨日の事がショックで壊れた・・・・とか?) 正直、私も今までにないユーリのテンションに驚いてしまった。 「あんた方、カドスの喉笛へ?」 目に付く魔物を一通り片付けたユーリの前に、大きな荷物を背負った1人の青年が声をかけてきた。 「あぁ、そうだけど。」 「今カドスは騎士団が封鎖してますよ。ココだけじゃない、山を超えるルート全部がね。」 丁度ユーリ達に追いついた私達も、青年の思わぬ話を聞くことができた。 「封鎖?何でそんな事・・・・・。」 リタがユーリの真横に立ち、訝しげな表情で青年に問う。 「事情は知りません。でもノードポリカは危険なんだとか・・・・免状を持っている私でも通して貰えなかったので、ただ事ではないと思いますよ。」 「お兄さん、『幸福の市場(ギルド・ド・マルシェ)』の人?」 「あぁ、そうだよ。」 免状と言う言葉を聞いて、すぐにカロルが反応した。 『幸福の市場』は帝国から『免状』を発行され、国内を自由に行き来する事ができる。 そんな彼らを騎士団が追い返した? 確かにこれは『ただ事ではない』。 青年は騎士団に止められてはどうする事もできない、と素直にマンタイクへと戻って行った。 だが、私達は新月の夜までにマンタイクへ向かわなければならない。 「フレンが封鎖しているのでしょうか?」 不安げな表情でエステルが呟く。 「どうだろうな。どっちにしろ、ココで足止めを食うわけにゃいかねぇだろ。」 視線をカドスの喉笛入り口を見つめ、剣を鞘に仕舞いながらユーリが皆に話す。 「ま、実際状況を見てから入り方は考えるとして、問題は中に入ってからね。」 レイヴンが冷静に問題点をついてきた。 「中に入ってからって、どういう事です?」 意味が理解できていないエステルに視線を合わせ、私がレイヴンの代わりに話をした。 「入り口が封鎖されていると言う事は、出口・・・・つまりノードポリカからの入り口である反対側も封鎖されていると想定しておいた方がいいと言う事よ。万が一侵入を許したとしても、中で捕縛すれば問題はない。」 「さすがロゼティーナちゃん。まるで経験があるみたいねぇ。」 レイヴンがからかう様に賛辞の言葉を述べる。 今の発言は出過ぎた言い方だったかと、少し不安に感じた時、「ま、兎に角中へ入ろう。」と言うユーリの言葉により皆がカドスへと歩き始める。 何事もなかったかのように先頭を進むユーリの背中を見つめながら、私もそれに続き先を急いだ。 * カドスの喉笛へと入り、少し進んだ所で、空色の鎧を身にまとった騎士達が道を塞いでいた。 彼らに気付かれないよう岩陰に隠れ様子を伺う。 そして彼らを見つめながら、エステルが確信を込めて言葉にした。 あれはフレン隊、だと。 「やっぱりフレン隊がやってたんだね・・・・でも、あの魔物は何?」 一般兵が5人、そして右サイドだけ編み込みを施した髪型の少女が1人、服装からして副官クラスだと思われる。 その騎士達に囲まれるように、艶やかなたてがみが印象的な、鋭い蹄を持つ厄介な魔物、クワイエッタが一頭居た。 「騎士団が飼いならしたってとこかね?」 「まさか・・・そんな。」 レイヴンが発した言葉と目の前の光景に驚き、無意識に口が動いていた。 騎士が魔物を飼いならす?そんな事聞いたことが無い。 「何か、フレンに似合わなねぇ部隊になってんな。まったく、フレンのヤツ何やってやがんだ・・・・。」 ユーリも戸惑いを隠せないようだった。 「これだけ大掛かりな作戦なら、ベリウスが人魔戦争の黒幕って話と関係があるのかもね。」 レイヴンが何時に無く真剣な表情で話す。 マンタイクでお世話になった宿屋の店主の話では、帝国が『戦士の殿堂』の統領ベリウスを捕縛に乗り出し、その波紋でマンタイクに新しく執政官としてキュモールがやってきた。 捕縛の理由は、ベリウスが人魔戦争の裏で糸を引いていた・・・・というもの。 (人魔戦争・・・・。) 最近になり、よく耳にする言葉だ。 ヨームゲンで出会ったデュークは、もとは魔導器やその元凶である人間を滅ぼそうとした始祖の隷長の急進派と、人間を擁護する穏健派とが対立した争いだったと話していた。 始祖の隷長・・・・。 エステルの・・・・満月の子の命を狙う者。 フェロー。 (もしかして、ベリウスも父様のように、始祖の隷長に力をかしていた・・?) 「この検問どうしよっか・・・。」 予想以上の厳重な警備に弱音を吐くカロル。 「こういうのはどうよ?」 岩陰から素早く出て、弓を射るレイヴン。 彼が放った弓矢は、クワイエッタの前足に見事に中(あた)っていた。 驚いたクワイエッタは前足を高く持ち上げ暴れだす。 「何事だ!?」 「やめろっ!暴れるな!」 急に暴れだしたクワイエッタに、陣が乱れる。 「今よ!行きましょう!」 これを好機に、ジュディスの掛け声と同時に私達は騎士団の間を駆け抜けた。 「おいおいっ!おっさんを置いてくなよ!」 俺様やった♪と言わんばかりにポーズを決めていたレイヴンは、可哀想に皆に置いてかれてしまい、慌てて走り出す。 「何だ!?貴様ら!待て!!」 「ユーリ・ローウェル!」 レイヴンが騎士団の間を通り抜けたと同時に、カロルが煙幕玉を投げつけ彼らの視界を遮る。 副官と思われる少女が煙に撒かれる間際、ユーリの名前を叫んだ。 ラピードを先頭に、魔物を避けながら私達は無我夢中で駆け抜けた。 そして丁度いい岩陰をユーリが見つけ、そこに身を隠す。 「ふー、追いかけて来ないみたい。」 体が一番小さいカロルが少し身を乗り出し、騎士団が追いかけて来ていないことを確認する。 「しっかし、こんな危険な所まで封鎖してノードポリカを孤立状態にしよってんだから、連中かなりマジみたいねぇ。」 地べたに座り、ゼーゼーと息を切らしながらレイヴンが話す。 「まったく、魔物まで出してきちゃって。」 「きっとロクでもない事しようとしてるのね。」 リタの言葉に、珍しく怒りを滲ませジュディスが皆に話す。 「フレンがこんな事を指示するとは思えません・・・・・。」 「下までは指示が行き届かない、上からは理不尽な指令が来る、隊がデカくなって偉くなると色々手が回んなくなるんじゃないかね。」 信じられないと、ショックを隠せないエステルに、今日は何時に無く饒舌なレイヴンが言葉を続ける。 「随分と物知りだな。さすが『天を射る矢(アルトスク)』の一員ってか?」 ユーリがレイヴンに投げ掛けた言葉は、丁度私が考えていた事と同じだった。 年の功と言うものなのか、彼は組織というものにとても精通している様に感じる。 「なぁに、組織なんてどこもそんなもんでしょ?」 「まぁな・・・・問題はフレンのヤツがどこまで本気かって事だ。」 「なに、ノードポリカに行けば色々見えてくんでしょ。」 レイヴンの言葉に皆コクリと頷く。 確かにココで考えたところで答えは出ない。 現地に行く事が何よりの早道なのだから。 「って事で、悪いがリタ、エアルクレーネの調査は手短に頼む。」 「わかったわ、追っ手が来ると面倒だし。」 「そういう事だ、じゃあとっとと行くぞ。」 ユーリの掛け声のもと、私達は辺りを窺いながら岩陰から出て先を急いだ。 * 以前ココを通った際に、エアルが噴出したエアルクレーネへと到着した。 リタが調査し、その周りを仲間達が囲い騎士団が追いかけて来ていないか見張る。 「今は完全に治まってる・・・・。一時はあんなに溢れていたのに・・・・。」 「そのエアルクレーネはもう安全なんです?」 リタの言葉に、エステルが心配そうに話しかける。 「前みたいにいきなりエアルが噴出したら危ない・・・・よね?」 同じくカロルも、泉を真剣に覗き込むリタを心配し声をかける。 「その心配はなさそう・・・・。」 「じゃあ、何だってあん時はいきなりエアルが噴出したんだ?」 リタの回答に、もっともな疑問を投げ掛けるユーリ。 「問題はそこね、自然現象であれば定期的に同じ現象が起こるはずよ。エアルが定期的に噴出してるなら周囲に影響がでるはず。ケープ・モックみたいに植物が異常に繁殖す るとか。」 そう言われ、私達は周囲を見渡す。が、それらしい異常はどこにも見当たらない。 「つまり、エアルクレーネに干渉してエアルを大量に放出させている・・・・でも一体何が?エアルに干渉するなんて、術式か魔導器くらいしか・・・。」 『ヘルメス式魔導器は、エアルの大量消費により、飛躍的な出力の増加を実現した物で、高出力がゆえにエアルが激しく乱れるという欠点があった。』 ふと、ヨームゲンでのデュークの言葉が頭を過ぎる。 (ヘルメス式魔導器・・。) それがもし、まだ今だに使われているとしたら?エアルが乱れ、それによりエアルクレーネでの異常放出に繋がっているとしたら? 「グルルゥー・・・。」 皆が思案していると、何処からか魔物の呻り声が聞こえてきた。 「ちっ、追っ手か。隊長に似てくそ真面目な騎士共だぜ。リタ行くぞ!調査は終わったんだろ?」 「むー・・・・わかった!」 少し不満気なリタだったが、ユーリに催促され、調査を切り上げ出口の方へと走り出す。 出口に近づいた時、先頭を走っていたジュディスが急に止まり、皆に岩陰に隠れるよう指示した。 こっそりと出口の様子を窺うと、中年の騎士とその部下と思われるひょろ長い背丈の男と、横に大きい太り気味の背の小さい男が二人、槍を構えて出口を塞いでいた。 彼らが身に着けている鎧の色を見て、私はハッとした。 カラーはオレンジ。 多くいる騎士団隊長の中でも、団長であるアレクセイの次に権力がある騎士団隊長主席、シュヴァーンが率いる隊だ。 「私は悲しいのであ〜る。」 「何故に栄えあるシュヴァーン隊の我々が、フレン隊の手伝いなのだ!」 「えぇい!!文句を言うな!悔しければ結果を出すんだっ!!」 やる気が見られない部下二人に、上司である中年騎士が大きな声を張り上げ激を飛ばしている。 「ルブランとデコボコじゃねぇか。」 嫌なヤツと会った、と言わんばかりに眉をしかめるユーリ。 「知り合い?」 「え、あぁ・・・・まぁな。よく下町に税を取り立てに来てんだよ、あいつら。」 「いたぞ!捕らえろっ!」前方に気を取られ、後方から追いかけて来ていた騎士団を忘れていた。 「む、何事であ〜る?」 今だに私達に気付いていない彼らは、周りをキョロキョロ世話しなく見渡している。 「お前達!そいつらを逃がすなよっ!!」 仕方がない。とユーリがまず先にシュヴァーン隊の前に姿を現す。 「む、お前はユーリ・ローウェル!」 「よう、久しぶりだな。」 「そ・・・・それにエステリーゼ様!」 続いて私達も次々と岩場から出る。 「ねぇ!どうすんの?」 混乱気味にカロルが皆に問いかける。 後ろからは魔物を連れたフレン隊。 前にはシュヴァーン隊。倒して進むにしては多すぎる。 時間がかかる上に、応援を呼ばれてしまってはそれこそお手上げ状態だ。 「しゃ〜ない!!」 後方を向いていたレイヴンが、何か思いついた様で、勢いよく前を振り返りシュヴァーン隊の前に立つ。 「全員気を付けっ!!!」 「は、はっ!!!」 いつもの緩い喋り方ではない、凛とした声で彼が騎士団の号令の言葉を叫んだ。 私は日頃体に染み付いた反射で、号令を聞いた瞬間とっさに直立姿勢をとりそうになった。 それは彼らも同じだったようで、シュヴァーン隊の面々も直立姿勢をとり一歩も動かない。 このすきに、私達は彼らの間を難なく通り過ぎ、出口へと向かう。 「何したの?レイヴン。」 「いいから、いいから。さぁぐずぐずしてると追っ手に追いつかれるぜ!」 騎士団に馴染みが薄いカロルは何が起きたのか、理解が出来なかったようだ。 それにしても・・・・今の号令の声・・・・どこかで聞き覚えがある。 と、言うよりもそうでなければ、いくら号令の言葉であるといってもあんな・・・・言う事をすんなり聞くだろうか? 彼らが相当お馬鹿なのか・・・・それとも・・・・。 「よし、このまま一気にノードポリカに向かうぞ!」 ユーリの掛け声のもと、私達はノードポリカへと向かう。 私の新たなる出発の地へ。 第19話につづく・・・。 [*prev] [next#] |