責任感の強いハチのことだから、恋仲になればきっと大切にしてくれると思っていた。

私のその予感は的中して、ハチは私と付き合い出すと、今まで以上に気を遣ってくれた。
見かけたら声をかけてくれるのは前々からだけど、私が困っていたり、かすり傷ひとつ負っていようものなら、何においても私のことを優先してくれる。
たまに、無意識で男らしいことを言っちゃうのも、私にとっては凄く幸せで。
そんなハチだから、私も全てを許した。
ハチなら、最後までちゃんと面倒をみてくれる…まるで飼育されている動物みたいな考え方だったけど、要は絶対見捨てないでくれるってことが、大きな安心感だった。

そんなこんなでハチと付き合い出してからもう2年にもなる私。
ひとつだけ、どうしても慣れないことがあった。
それは…





「ン、ぁ……はぁっ」


真夜中に忍んでの、ハチとの逢瀬。
そうなると当然、私はハチと体を重ねることがほとんどで…
私はハチのその抱き方が、いつまで経っても慣れなかった。


「はち…、あっ、ねぇ…も、いいよ…?」
「んー?だって梅雨まだイッてないじゃん」
「イッてなくても、」


ハチの愛撫に十分翻弄されて、中はもうぐちゃぐちゃだ。
くい、とハチが中にある指を動かす度に、私の口からは喘ぎ声が漏れる。


「ひっ!ん……あっ、や、もう…っ」
「だーめだって。ちゃんと梅雨を気持ち良くさせてからじゃないと」
「きもち、いいよ……ね、だからぁ…っ」
「ん、だったらすぐイケるよな」


ニカッとハチは笑って、私の肌を撫でる。
ぞわり、と自分の体が震えたのがわかった。

…そうなのだ。
ハチは毎度、私を抱く度にこうしてしつこいくらいの愛撫をするから、私は早くハチを欲しくて仕方がない。
それなのに、ハチは私がイクまで絶対に挿れてくれないし…頭がおかしくなりそうだ。


「ぁン、やぁん、ぁっ……ひぁ!」
「梅雨…かわい、」


指で中を弄りながら、口で一番敏感な部分を舐められる。
自分のそんなところを誰かに触れられるとは思ってなかった。
そんなことまで、シなくていいのに…

私はハチの指と口の愛撫によって、苦しいくらいの快感を得る。
足の指先がぴん、と突っ張って、ナカがきゅうと締まった。


「ひぁっ、あぁぁぁぁ…!」


背筋が突っ張る。
声を上げて達すると、体中から力が抜けた。
私のアソコに顔を埋めていたハチが起き上がって、視線が絡まる。


「梅雨、すっげぇとろとろ」
「ん…ゆわない、でよぉ…そんなこと……」
「はは、だって嬉しいじゃん。梅雨が俺で感じてくれてるって」
「…ばか」
「泣いてる梅雨も、可愛い」


ちゅ、とハチが瞼に口付けを落として、俯せにされる。
腰を持ち上げられると、全部見えてしまうので恥ずかしい。


「ま、また後ろから…?」
「だってその方が梅雨一番感じるみたいだし」
「それ、ただの思い込みだよぅ…」


ハチが相手だったら、どんな状況でも反応しちゃうもん…

私の穴の湿り具合を確認してたハチが、指を抜いて覆いかぶさってくる。
入口に熱い塊が触れて、まだかまだかと焦がれる。
ハチは何度か入口あたりにハチのそれを擦り付けて、私の反応を楽しんでいた。


「ひゃん!…ねぇ、もう…早くちょうだい…」
「ん。…俺も限界」


ぐっ、とナカを圧し広げるようにして、ハチが入ってきた。

熱い。
求めていた刺激に、体は正直に反応した。


「あ…やぁん、はぁ…っ!」
「っは、吸い付いくてる…」
「ハチィ…っ」
「梅雨のナカ、締まって…すっげー気持ちいい」


きゅ、と両手でお尻を掴まれて、ハチが動き出す。


「あっ、あ…や、はぁン…!」


後ろから容赦なく攻められる。
その遠慮ない律動が、ハチなんだなぁってわかって、余計恥ずかしい。

ぐちぐちとした音が結合部から溢れ、私の羞恥心を煽る。


「や…ぁん、あっ、あぁ…っ」
「っ、梅雨…」
「ひぁ!や、うぅん…!」


動きながら、にゅっと腕が伸びてきたと思ったら、弱い芽を摘まれて。
や、そこダメっ!って思っている間に、イカされてしまった。


「あ!…やぁん、あぁ…」


もう、腕に力が入らない。
パッタリと体を布団に押し付け、私は肩で荒い息をした。
その間もハチは私の腰を抱えて動いているから、休まる暇もない。


「梅雨、今度はこっちな」


繋がったまま、体を横にされて、今度は仰向けに。
普段は不器用なくせに、こういうことだけ器用なんだから…

向かいあった私に、ハチは深く口付けた。

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