覆いかぶさる体躯
耳に残る吐息
囁かれる甘い声
「梅雨…好きだ、好きだ…」
それは、私が愛してやまない、大切な人の姿
私は幸せなはずなのだ
けれど、
「梅雨…梅雨…っ」
「うん…」
抱きしめる腕に身を預け、うつろげに返事を返すだけ
愛の言葉に、応えたことはなかった
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