「お、兵助来た来た」

「悪い、遅れた」

「お疲れ〜、大変だねぇ大企業のエリートはこんな時間まで」

「嫌味か勘ちゃん」

「まぁまぁ、兵助も揃ったしとりあえず注文しようよ、三郎メニュー取って」

「ん、俺とりあえず生〜」

「あ、俺も俺も!やっぱり仕事終わりはビールだろ!」

「ハチおっさんみたい、俺も生にしよっかなー。後でこのミステリードリンク頼んでみよーっと」

「勘ちゃんそーいうの好きだよな…俺車だからノンアルコールでいいや」

「兵助お前…今日飲まねぇでどうすんだよバカ、代行でいいだろ代行で。金持ってんだろうが」

「やたら高いから嫌なんだよ」

「ケチ臭ぇこと言ってんな、お前も生中だ。それ以外は認めない」

「まぁいいけど」

「結局みんな生?じゃあ僕もそうしようかなぁ。注文しちゃうね」



「カンパーイ」

「みんな仕事お疲れ〜」

「久しぶりだよね、こうやって5人揃って飲み会するの」

「ッカー!!やべぇビール堪らん」

「ハチ早くね?お前こないだみたいに酔いつぶれんなよ」

「そしたら兵助に一緒に代行乗せてもらうから大丈夫だ」

「聞いてない」

「ははっ!今日のハチのお守りは兵助で決まりだな」

「三郎になすりつける」

「あー兵助君ったらそんなこと言っていいのかなー」

「…?」

「え、なになに」

「勘右衛門目が輝きすぎだよ…、でも僕も気になるな」

「なぁ、焼き鳥頼んでいいか」

「あ、ハチ冷や奴も」

「すんませーん!串と軟骨五本ずつと冷や奴!あと生5つ追加で!」

「で?」

「兵助お前そんな平然としてていいのか」

「だから何なんだって」

「これを見ろ!!」

「あ?何の写メ…っっ!?おまっ…!」

ガタタタン!!

「あ、兵助なにそんなに慌ててるの怪しいんだー見せて見せてー」

「っダ、ダメだ!」

「僕も気になる、何の写メなの三郎」

「これは兵助が、「わー!!言うな三郎!頼むから!」

「おい兵助冷や奴来たぞ…お?それ前に三郎が見せてくれた写メか?兵助が梅雨とラブホから出てきてる場面を激写」

「ハチー!?」

「梅雨って蛙吹梅雨さん?懐かしいね、兵助学生の時好きだったよね?」

「ウソ、兵助梅雨さんついにゲットしちゃったの!?俺知らなかったよー」

「いやぁたまたまここ通った時に何か見たことのある二人だと思ったら兵助と梅雨だったから、思わず」

「三郎…お前」

「そう怒るなって。良かったじゃねぇか猛アタックが実を結んだんだろ、で?どうだったよ」

「どうって何が…」

「決まってんだろ、梅雨とは相性いいのかって」

「言うわけないだろ!」

「兵助顔真っ赤だ」

「真っ赤だね」

「梅雨って胸でかそうだよな、ややツンデレだけど」

「出たよおっぱい星人八左ヱ門」

「梅雨は確かにややツンデレだな」

「人の彼女で変な想像するな」

「え、彼女って付き合ってどのくらいなの?」

「僕もそれ気になった」

「…………」

「おい何勿体ぶってんだよ兵助、白状しちまぇ。里のお袋さんも泣いてるぞ」

「嬉し涙でな」



「……その日」



「はぁ?何だってもう一回…」

「だから、その日!三郎が見事に俺と梅雨を目撃しやがったその日!ベッドの中で身も心も結ばれましたちなみに俺と梅雨の相性は最高です以上終わり!!」

「おお…すげぇ飲みっぷり」

「しかもさりげに上手いこと言いやがった」

「ちょっと勘右衛門笑いすぎだよ」

「〜〜だ、だって…っくく!」

「ハチ、酒追加!黒霧島ロック!あと冷や奴もな」

「お、おう!」

「あーあ兵助エンジン掛かっちまったー、これ梅雨呼んどいた方がいいんじゃね?」

「もう、三郎がからかうからでしょ。大体あんな写メ撮るなんて」

「ねぇ」


「あれ勘右衛門やっと笑い終わったの?勘右衛門も何か頼みなよ」

「うん…ってそうじゃなくて」

「?」

「兵助の写メ見てふと思ったんだけどさ、」

「お、何だ?三郎もっかい写メ見せてくれ」

「おらよ」

「勘ちゃんこの写メがどうかしたのか」


「そこって歓楽街でしょ?ラブホばっかの。三郎は何でそんなとこたまたま通るの?抜け道にもならないし」


「………」

「………」

「………」

「……た、確かに」


「お待たせしましたー、黒霧島ロックと冷や奴でーす。伝票こちらおいときまーす」


「おいどういうことだ三郎、洗いざらい吐きやがれ」

「これはだな、その…あれだ!散歩!」

「こんなとこ散歩ってついに行動範囲までおかしくなったの三郎」

「雷蔵何気に言ってることがひでぇ」

「違うんだ、これは別に俺は入ったとか入ってないとかヤッたとかヤッてないとか」「ヤッたんだろ、相手はどこの誰だ。お前まで学生時代の淡い恋心を実らせたとか言ったら承知しないぞこの裏切り者」

「男の僻みはみっともないよハチ〜」

「誰かなぁ、学生の時に三郎が可愛いって言ってた子?それとも美脚だって騒いでた子?うーん」

「そこで迷うな雷蔵、なんか俺がろくでなしみたいだ」

「え、違うの?」

「………」

「勘ちゃん、今度勘ちゃんが可愛いって学生の時言ってたあの子、梅雨の友達だから紹介してもらえるように頼んどく。だから勘ちゃんの情報網駆使して三郎の相手を割り出してくれ」

「お任せ!絶対だよ兵助!」

「情報屋勘右衛門が出たらこりゃ3日で片が付くな」

「じゃあ次の集まりは3日後だね、分かった三郎?」

「あああ……」



居酒屋にて
*兵助が主人公と一緒にラブホから出て来たところを三郎に目撃されてて、後から居酒屋で揃った時にからかわれる話


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