キスをするのには邪魔だからと眼鏡を外そうとした手を、掴まれた。

「あぁ、外さなくていいよ」

言って、勘ちゃんは上手くキスをする。
私としては、眼鏡がない方が気にならなくていいんだけど。

「んっ…勘ちゃん、眼鏡、邪魔じゃない…?」
「そんなことないよ。似合ってる」
「…似合ってるって、何で?」
「俺、梅雨が眼鏡かけた姿が好きだからさ」
「………」

勘ちゃんはさらりと言ってのけた。

…そう、私も薄々気付いてはいたけどね。
勘ちゃんはいわゆる『眼鏡フェチ』というやつだ。
絶対に。
いつもキスをする時、私が眼鏡を外そうとする度にそれを止める。
別に眼鏡をかけてた方が可愛いとかそういうんじゃないらしいけど、勘ちゃんいわく私は眼鏡が“恐ろしく似合う”んだそうだ。
眼鏡の一体どこに萌えを感じるんだか…
私にはいつまでたっても理解できない。

キスを繰り返しながら、ゆっくりと体をベッドに横たえられた。

「んっ…あっ、勘…ちゃ…」

服の上から触られていた胸は、いつの間にか手が下着の下に入り込んで、やわやわと揉まれている。
ぷちり、とフロントホックが弾けた。

「あ…っは…っ」

勘ちゃんの唇が段々と移動していき、首筋のあたりを舐める。
私は勘ちゃんの頭を抱きしめながら、与えられる刺激に堪えていた。
更にもう片方の手は、じんわりとにじんだ下着の上をなぞった。

「ひゃう…っ」
「梅雨、濡れてるね…」
「だっ…て、勘ちゃんの指、がぁ…」
「気持ちいいって事だろ? 声惜しまないで、もっと出して平気だから…」
「ん、んんん…っ」

勘ちゃんは服の下に手を突っ込んで、器用に私の体を触る。
右手が私の下着を少しずらし、間から指が入り込んできた。
直に触る勘ちゃんの指は、少しゴツゴツしててそれだけで刺激的。
なのに私のナカやクリを弄るテクも上手くって、私は膝を立てながら声が止まらない。
勘ちゃん、勘ちゃんと名前を呼びながら、そのまま一回イカされた。

「ふぁ…ぁ……ぁっ」
「イッたみたいだね」

ちゅ、と私の唇にキスを落として、勘ちゃんは私のナカから引き抜いた指を舐めた。
イッた後の余韻で私がしばらくぼーっとしてたら、いつの間にか服を脱いだ勘ちゃんが覆いかぶさってくる。

「梅雨、挿れるよ」

だけど私、まだ服を脱いでないんだけど。
えっと思う前に、下着を中途半端に膝に引っ掛けさせた勘ちゃんは、私のナカに自身を埋めてきた。

「あ…あぁぁん…っ」

指とは比べものにならない圧迫感に、息が漏れる。
気持ちいい。
最後まで入りきると、勘ちゃんはまたキスをした。

「んっ、かんちゃ…ん…」
「痛い?」
「ヘーキ…でも、服…」
「あぁ、今日はこのままね。たまには着たままっていうのもいいでしょ?」
「ばかぁ…どこでそんな知識、あっ、手に入れてくるの…っ」
「さぁ?」

勘ちゃんはいたずらな笑顔を向ける。
やっばい、今日の勘ちゃんはSだ…
何かスイッチ入っちゃってる。
こうなると私はとことん勘ちゃんに付き合わなければならない。
服を着たまま揺さぶられて、私は声にならない声で喘いだ。

「あっ、はっ、あっあっ…あっ、あん…っ」
「梅雨…」

結合部から、グチュグチュと卑猥な音が漏れる。
勘ちゃんのそれは、挿入を繰り返す度に質量を増しているように思えて、スピードも上がっていく。
片足を持ち上げたかと思うと、勘ちゃんは自分の足と絡めさせて続けた。
いつもとは違った角度から打ち付けられて、私は凄い感じていた。

「ひゃ…ぁっ、かん…ちゃっ、」
「っ、梅雨、気持ち、いい…っ?」
「んっ、あっ、あん、いいっよ、気持ちいい…っ、はぁんっ」
「そっか…っ」
「か…んちゃ、は、きも、あぁっ…んっ、ち、いいっ…?」
「あぁ…梅雨んナカ、やばいくらいいいよ…っ」

ずっちゃ、ぬっちゃ、じゅぷじゅぷ、

何度も腰を打ち付けられて、私はさっきイッたばかりなのにもう限界が近づいていた。

「らめ、気持ちよすぎてっ…もう、」
「うん…イキなよ、梅雨っ」
「んぁぁっ、あっ!」

勘ちゃんの下でイッちゃうよ、を繰り返しながら、私は目をギュウッとつむった。
膝が震えてガクガクしている。
もうダメだった。

「あっあぁぁぁん―――っ!!」

最後に、ぬちゅう、と深く打ち付けられて、私は更なる絶頂を迎えた。
ナカがドクドクと波打ち、勘ちゃんを締め付ける。

「っ…」

勘ちゃんは私の波がおさまるまで奥で待機し、終わるとズルッと抜き出した。
そして私の上で自分のを手で扱くと、私の顔に向かって射精した。

びちゃっ、

「くっ…」
「あ…、」

とろとろぉ…

勘ちゃんの吐き出した液体は、私の顔全体を汚し、更には眼鏡にまで飛び散った。
つう、と流れた液を指ですくって舐めれば、口の中にツンとした独特の風味が広がる。

「勘ちゃんの味がする…」

そう言ったら、勘ちゃんは余裕のない笑顔でぽん、と私の頭を撫でてくれた。
そして精液まみれになった私の顔を満足そうに見下ろして、嬉しそうに言った。

「うん、やっぱり梅雨は眼鏡が似合うよな」
「?」
「眼鏡にかかったのも合わせて、エロくていいよ」

だからずっと眼鏡でいてね、と言った勘ちゃんの脇腹を…私は思いっきりつねってやった。

「言っとくけど、私は眼鏡が似合うから勘ちゃんと付き合ってる訳じゃないんだからね!」

ふん、と横を向いたら、怒ってる梅雨も可愛いよ、と抱き着かれた。

もうダメだこの人。
早く何とかしないと…

マニアック上等!


だけど好きなんだからしょうがない!

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