結局、事の次第ははっきりしたけど。これから私はどうするべきなのか…
あ!ていうか時間!私今日合コンあるって…

「あの、久々知先輩すみません。本当にもう時間がなくて…」
「この状況で合コン行くの?蛙吹さん、ホントに身勝手だね」
「だ、だって約束が…」
「嫌だよ、行かせない。蛙吹さんが覚えてないならもう一度言ってあげる。『好きだよ』」
「っ!」

私の体は久々知先輩の腕に引っ張られて、すっぽりとその中に収まっていた。男の人の腕に包まれている。そう自覚すると同時に、顔がかぁっと熱くなった。

「く、久々知先輩…!」
「いい男がいたら即お持ち帰りするんだろ?そんなのさせないよ」
「何でそれ知って…!」
「蛙吹さんのことなら何でも知ってる」

と、顎を持ち上げられてキスをした。私の視界に長い睫毛が映る。驚いた拍子に口を開けたら、ぬるりと舌が割り込んできた。

「んっ、ふ……ん…ぁ…っ」
「…ふ……ちゅ、」
「は…んんぅ、あ…ん…」

くちゅくちゅと舌を擦り合わせる感覚。その心地良さに目を閉じて受け入れていたら、気付いた時には背中が机に押し付けられていた。

「せんぱ…っ」
「俺は知ってるよ…蛙吹さんがどこをどういう風に触れたら、喜ぶかっていうことを」
「ふぁ…やっ、だめ……あっ!」

久々知先輩の舌が首筋を舐めながら、制服の上から胸を優しく揉む。その度に私はあられもない声を出してしまって、ここが会社であることを思い出し、必死で抑えた。

「ん…すぐにイカせてあげるから、なるべく声を抑えてね」

もはや服の意味がなくなった布を押し広げ、久々知先輩は胸の頂きを吸う。ふとももの辺りを撫でられて、全身が震えた。
どうしよう…久々知先輩、本当に全部知ってる……気持ちいいよ…

「あっ、ふ…んっ…んんっ…ふぁ、」

じゅぷじゅぷと水音を立てる場所が疼いて、久々知先輩の指に反応してさらに溢れ出す。

「やぁっ…くくちせんぱ…っ、んっ…」
「蛙吹さんは中で感じるんだよな。凄い溢れてくるよ。気持ちいい?」
「んっ…いいです…から、もうやめ……あっ!」
「そうそう、ここなんかも凄い好きだったな」

久々知先輩がある一点を押しながら、楽しそうに言った。私はもうそんなことに耳を傾けられなくて、体の奥から沸き上がってくる衝動に堪える。やだ。こんな場所でイキたくない…っ

「我慢しないで。イッていいよ」

久々知先輩の低い声が耳元で囁かれ、べろりと舐められる。耳に直接感じる快感。私はもうダメだと思って、ギュッと目をつむった。直後、足の指先から駆け上がる快感。

「っふぁ、あっ…あぁん…っ!」

膣の中が痙攣して、久々知先輩の指を締め付ける。子宮の奥がキュッとなった。
あれだけここでは嫌だと思ってたのに、結局イッてしまった…。

「はぁ…っ、うぅ…もうやだぁ…」

私は生理的な涙を零しながら、久々知先輩を見た。久々知先輩は笑っていたけど、目は野性の獣のようにギラギラと光っていて、私はこの行為がまだ終わらないことを知る。

「久々知先輩…挿れるの…?」

乱れた息を整える間もなく絞り出した呼吸は、先輩の口に飲み込まれた。



「っうん…あ……はぅ…」
「っ……蛙吹さん…」
「久々知先輩っ…あっ!」
「ねぇ、兵助って呼んで。梅雨…」
「あっ…へいすけ、んっ…んぅっ!」

机の上に仰向けになる私に、久々知先輩は真正面から挿れてきた。一度イッてる分、滑りは悪くない。でも指とアレでは根本的な質量が違う。

「梅雨…可愛い、」
「んっ…はぅっ、あっ、あっ、あっ、やっ…」

ギシギシと、久々知先輩の律動に合わせて机が軋む。私の中に久々知先輩がいる。それだけで興奮が収まらないのに、久々知先輩はさらに気持ちを高ぶらせる。
中がきゅうきゅうと擦れて気持ちいい。奥へ奥へと久々知先輩は挿れたがった。

「もっと、深くしていいっ?」

腰を突き動かしながら、久々知先輩は片足を掴む。それをぐいっと肩まで持ち上げられて、久々知先輩はさらに奥まで進入してきた。

「あぁん、あっ…あっ、あっ、あっ…!」
「苦しい…っ?」
「んんぅっ、あっ、へいき、あぁっ、あん、あっ…!」

室内に自分の声が響いて恥ずかしい。もはや声を抑えるとか、そんな事はできなかった。どうせ防音だってしっかりしてるはずだ…もう余計なことは忘れてしまえ!
激しく腰を振る久々知先輩に腕を伸ばすと、先輩は深く口付けてくれた。そして空いている手で私の手をぎゅっと握る。苦しそうな顔だと思った。額には玉のような汗をかいて、必死に、必死に……私の中に精を吐き出そうとしている。
私はそんな久々知先輩が愛おしくて、放っておけなくて、苦しいながらに微笑んでみせた。

「へ…すけ、すき、だよっ…」
「!梅雨っ…」
「好き…あっ、好き、だからっ」
「っ、」
「あっ…あぁぁっ!」

ずん、と力強く奥を突かれた瞬間、二度目の絶頂が訪れて、私は久々知先輩を締め付けながら達した。その直後、中に流し込まれる温かい体液…
久々知先輩は息を乱しながら、最後の一滴が出切るまで私の一番深いところに留まっていた。
ずるりと引き抜かれた感覚に、情けない声を上げてしまう。

「なぁ、梅雨…俺のことが好きって、嘘じゃないよな」
「ん……本当、」
「良かった…」

久々知先輩はぐったりした私の体を抱きしめ、唇を擦り合わせてきた。
色々考えたけど…私は久々知先輩が好きなんだと思う。そうじゃなければ、再び抱かれることに抵抗をみせないはずがないし。受け入れたってことは、多分そう。自分のことなのによくわからなくて、曖昧だけど。
久々知先輩は悪い人じゃない。そう結論付けられた。

「久々知先輩…」
「呼び方、戻ってる」
「あ…兵助先輩、」
「ん」
「もう…合コンには行きません。それと、兵助先輩以外の男の人とは、飲みにも行きません」
「うん、そうして」

俺も色々と心配だから、と力強く抱きしめた先輩に、私も腕を回して抱きしめ返した。

酒と女と男


相互記念にシンさんに捧げます!
上下関係ってこんな感じでいいのかな??
色々迷ったけど最終的に裏入ってごめんね(^q^)
これからも仲良くしておくれ!

みどりーぬ
2010.08.26


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