あぁムカつく、三郎の奴!! また人の顔を無断で借りては方々で迷惑事ばっか引き起こして!!! 巻き込まれるこっちの身にもなってみなさいよ! この怒り、どうしてくれよう…! 「兵助ーっ!!!」 「ん?なぶぅふぇっ!!」 振り向いた兵助の顔面に私が投げつけた豆腐がヒットした。 ざまぁみやがれ! 「ちょ、何やってるの!?」 「あースッキリしたぁ」 「スッキリしたじゃねぇ!おまっ兵助が何したって言うんだよ!」 「いや別に?イライラしてたから」 「イライラしてたからって豆腐投げつけるか!?普通!」 兵助と一緒にいた雷蔵たちが慌てふためきながら叫んでいるが、私は全く気にせずに歩み寄った。 「いいじゃないこれくらい」 「いやいやいや明らかに良くないだろ!見ろ!兵助のやつ固まって動けないぞ!?」 「だから気にすることないんだって」 「はぁ!?」 「だって……」 兵助ったら、喜んでるんだもの。 (豆腐好きの兵助にとってさしずめサプライズな豆腐ね) (こいつタチ悪過ぎだ…!) |