梅雨はモニターのバイトをしている。

「これは可愛かったなぁ…こっちは音が静か。その分値段が高すぎる気もするけど…これは全然ダメ」

試供品とリストを照らし合わせながら、感想や意見を書き込んでいく。
最終的に五段階評価を付けて、今日の分は終了。

ペンを置いたところで部屋のドアが開いた。

「梅雨、俺の携帯知らな……って、お前何やってんだよ」

現れた八左ヱ門の目に映ったのは下半身を露出した梅雨。下着は付けていない。
何故か上だけは普通に着衣しているのに、おかしな格好だった。

梅雨は惜し気もなくその下半身を曝しながら、ベッドの上で足を動かした。

「んー、アルバイト」
「はぁ?」
「だから、新商品のモニターをやるアルバイト。前からやってるって言ったでしょ?」
「って、これが?」
「新しいバイブのモニターなの。他のより割高で収入いいんだよ」

と、ウインクをしてみせる。
八左ヱ門は用があったのだが、ふーんと声を漏らしながら梅雨に近付いた。

ベッドの上で無造作に置かれた真っ黒なバイブを手に取る。
未だリストに目を向けている梅雨の足を広げて、ゆっくりと差し込んだ。

「あっ…ちょっと、」
「モニターなんだろ?なら一度ヤッてみないと、な」
「んんっ…体験は、もう終わったのー…あとはまとめて提出するだけで…」
「これスイッチどこにあるんだ?あぁこれか」

ヴィィィン

「ひぁっ!んっ、はち…」
「梅雨きもちいか?モニターなんだから、正直に言わないとダメだぞ」
「んんっ…いい、気持ちいいからぁ…あっ、もう止め…っ」
「そーか。ならもっと強くしてやろーなー」

ヴィィィィン!

さっきより音が大きくなって梅雨の中を掻き乱す。
梅雨は我を忘れて喘いだ。高揚した肌が汗に濡れ、艶めかしい女の表情をつくる。
八左ヱ門はそれを満足そうに見下ろしていた。

「なぁ梅雨、もっと気持ちいいもんいれてやろうか?」

八左ヱ門がにやりと笑ってそう言ったので、梅雨はうっすらと目を開けた。
そして、自分を見下ろすギラギラとした八左ヱ門の顔を見つめると、切なそうに頷いた。

すぐに服が脱がされ、あっという間にバイブが八左ヱ門にすり替わる。

梅雨は声をあげて求めた。

「あっ、はちっ、はち…!」
「梅雨…っ」

情事が終わったらモニターのアンケートにはこう付け足すだろう。

やっぱり本物には敵わない、と。




原文はまたもや十代。
小ネタだったのでタイトルはなかったんですが、暫定的に付けてみました。

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