「辛く、ないか…っ?」
「だい、じょ…ぶ」
「じゃあ…奥まで、入れるからっ…」

「…わかった、よ」

私の顔に触れながら、兵助は辛そうな顔をしてきく。
痛いけれど、もっとほしい。…私は思った。
私は了承の声を発すると共に
私に触れていた彼の手を握る。

私のなかに兵助は少しずつ腰を進めた。
まだ誰にも開かれていない身体に、どんどん兵助が入り込んでいっぱいになる。
…押し広げられた中はさっきよりも痛い。でもなんだか幸せだ。

「…あ…んっ…」

「…ぁ…」

とても熱い私の中に入っていく兵助の陰茎に、自分の膣壁がまとわりつくような感じで蠢いたのがわかる。

兵助もそれを感じているのか、少し呻いた。

「…全部入った、大丈夫か?」
「…へ、すけ」

中に入ったまま、動かずに私をみつめた兵助を私は呼んだ。

「大好き、」

幸せの涙なのか、痛みの涙なのか、なんなのか。
いきなり目の前が少しぼやけた。私の目尻から生温い涙が伝うのがわかる。

私は微笑んだ。
幸せ、だから。


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