アウトサイダー・ロマンス

店の前で待ち合わせ。わたしの顔を見たマコトは少しと驚いたような顔をしたあとに肩を竦めた。

「気合入ってるな」
「仕事だからね」

ちょっときざなところがあるこの男はそれ以上のデリカシーのない発言を飲み込んだようだったが、昼間の姿のままでも別によかったのになんて思っているのが窺えた。
かわいい下着つけてるだけでテンションが上がるとか、綺麗なネイルをしているだけで謎の万能感があるとか、きりっとしたメイクするだけで仕事が出来るような気になるとか、そういうことを分かってくれない。男ってやつは。まあわたしも、男のロマンというやつを理解する気がさらさらないのでそれ以上何も言わなかった。

「ほら、早く行こ」

そして彼の二の腕を引っ張った。引き摺られるようにマコトが1歩を踏み出した。


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