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愛しくて愛しくてたまらなくて、なによりも大事にしている女をベッドに無理矢理引き摺りこんで押し倒すのが彼はたまらなく好きだった。
抵抗する身体をねじ伏せて、体重をかけのしかかるとその女、旭は短く苦しげな息を漏らす。こんな目にあっている彼女はなにも悪くない。強いて言うならば、その乱暴を悦ぶ身体が悪かった。
しかしそれに気づいていない旭は懇願するように自らを押さえつけて嬉しそうにしている男に向かって言う。

「っ、やめて」
「どうして?もう普通のセックスじゃ満足出来ないくせに」

すると崇は子宮の上を優しく撫でながら事実を認められない彼女の耳元で諭すような柔らかな声音でそう言った。その言葉に旭が困惑した表情を浮かべる。
その顔を横目で見て、まだマゾヒストの自覚が芽生えていないのだと知って冷たく笑った。本当は優しく優しく甘やかすだけにして、自らの加虐欲を押し付ける気など毛頭なかったのに。優しいだけのセックスのあとに物足りないとばかりの顔をしたのは旭の方だったのだ。
それを分からせてやる、とばかりに笑みを浮かたまま、彼女のふとももを掴んで無理矢理開いた。

「旭、足開け」

すると彼女は案の定、足を思い切り掴まれた痛みの中に快楽を見つけて控えめな甘い吐息を吐く。その声に気がついた崇はやっぱりと言わんばかりに足を掴む指にさらに力を込めた。
愛は確かにある。こう乱暴に旭を犯してはいても傷が残るようなことや命を脅かすような痛みを崇は決して与えなかった。彼女が快楽に変換出来るだけの痛みだけ。彼にとっての1番は絶対に旭だ。
そんな愛しくて愛しくてたまらない彼女を、崇が愉悦を滲ませた声で責めた。

「顔蕩けさせてそんな声出して、無理矢理足開かされるのがそんなに気持ちいいのか?変態」
「っあ、ちが、やだぁ」

そのままそっと割れ目の所まで手を動かすとそこへ指を沈める。彼に躾られた身体はもうそれを受け入れる準備が出来上がっていて、簡単になかへ入っていった。そしてそのままきゅうきゅうと締め付けてくる肉壁を2本の指で擦る。

「っあ、やだ、崇・・・っ!あん、っぁあ」
「本当に嫌か?嘘ついてると痛い目合うぞ」
「ゃあ、たたかないで!あれ、やなの!っ」
「そうか、膣ビクビクさせてイってるくせにな。旭、あのかわいいイキ顔見せろよ」

そして蜜壷から抜いた片手をシーツで拭うとその手を旭の頬へと持っていった。すると楽しそうな崇とは裏腹に彼女は怯えて目をつぶる。かわいそうに、痛みに悦ぶマゾの身体を持ったばかりに。そう少し同情しながら頬を少し撫で、それからバチンと叩いた。すると旭はその痺れるような快感に甘い吐息を漏らして、うっすらと目を開けると情欲で濡らした瞳で崇を見た。
ああやっぱり、ぶたれて噛みつかれて酷いことされるのが好きな女なんだと確認してその瞳に冷えた微笑みを返した。

「愛してる、旭。絶対に傷つけたりしないからお前の全部おれにくれるよな」


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