47.Rubicon
side 愛桜
私は滅却師と名乗る、石田雨竜がとても気になっていた。
どうして死神を憎むのか。
どうして一護に突っかかるのか。
どうして今なのか。
一護が死神になった時点で接触したっていいはず。
彼の目的は一体……。
すると、感じるいつもの気配。
けど、いつもと違った。虚の数。
『!!?』
虚!?しかも何この数…!!
……………待って、もっと大きいのが、来る…!!
けど感じた虚の気配はすぐに消えた。
消えた、というより消し去られた。この感覚は、死神によるものじゃないのがわかる。
滅却師?彼の仕業?
『一護の所に行かなきゃ』
一護の霊圧を辿り、追いかける。
そして見つけた、死覇装姿の彼。
私も死神の姿に戻り追う。
『一護くん!これ、どういうこと!?』
「あ?愛桜?どういうことって…」
『虚が大量に来るの!この町に!!何をしたの!?』
「それは石田に聞けよ!!あいつが対虚用の撒き餌を撒きやがったんだよ…!!」
対虚用の撒き餌?何してくれてるの…!!
『その撒き餌と、この町にいる高い霊力を持つ人が多いのが相まって、虚が大量に来るの!それと、大きいのが!!見つけて守って!!』
「見つけるったって、俺探すの苦手なんだよ!」
一護は、霊圧探査能力が欠けてるの?
私の目を使うしかない、みたいね。
『一護くん、おんぶ』
「…………は?」
『私がかわりに探すから、おんぶして走って。探すの結構疲れるの』
「それで見つかんのか!?」
『見つかるよ。だって私、いい目を持ってるから』
「………目?」
一護におんぶされた私は、集中する為に深呼吸する。
『…………すぅ…………ふぅ……、行くよ。まず、真上!』
「!!おらぁあ!!」
私が上を指さすと、虚が落ちてくる。
「マジか」
『いいね。次!』
「おう!!」
あとは一護の体力が持ってくれるのを期待するしかない、かな。
『!!!』
「どうした?」
『あ、なんでもない』
茶渡、織姫2人の方にも虚が行ってしまった。
けど、今の2人なら大丈夫。だって、一護の霊圧を毎日浴びながら生活してたんだから。
『次、橋の所』
「おっしゃ!!」
雑魚は早めに片付けないと、
とんでもないのが来る前に……。
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