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「…ユウナ」


今ここにはいない想い人の名前をぽつりと呟く。

俺はユウナを止められなかった。
信じられなくて、信じたくなくて、そして体が動かなかった。

俺がそれを伝えたら紅は泣き崩れアスマは悔しそうに顔を歪めた、ナルトもサスケもサクラも目を真ん丸に見開いてた。みんな俺と同じで苦しいんだと思ったら自分ひとりだけ被害者面するのは違うなと思った。
アスマの言う通り、俺が信じないでどうするんだとそう思った。ナルトたちの言葉や笑顔に背中も押されたしね。


一昨日、俺はここであいつに振られた。
泣き笑いみたいな顔で、「私のことは忘れて幸せになって」なんて言ってたっけ。

やっぱりバカだよ、お前は。底抜けにバカ。こんなにお前のことだけ想ってきたっていうのに今更お前以外好きになれるわけないでしょ。


「必ず迎えに行くから」


お前は独りじゃないって何度だって言ってやる。何もかも背負い込むなって抱きしめてやる。この前はちゃんと言えなかったけど、今度はちゃんとシラフでお前の目を見て伝えてやる。


「ちょっとだけ待ってて、ユウナ」


そう決意して見上げた空は青かった。



馬鹿への宣誓




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