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「…ハァ、やっと休みだ」


酔っ払った勢いでユウナに告白してから早くも数週間が経って、その間に俺は第七班の担当上忍になった。
うちは一族の生き残りであるサスケと、九尾の人柱力でミナト先生の忘れ形見であるナルト。この二人が同じ班にいるというのは少なくとも偶然ではないだろう。
三代目め…ハメたな。とはいいつつ楽しんでる俺もいるんだけど。

そのおかげで休みなんてものは全くなくて。朝から第七班の任務、それが終わって俺個人の任務。正直寝る暇も飯を食う暇もない。分刻みとはこのことだというほど慌ただしい数週間だった。

そんなこんなで明日はやっと休み。
明日は一日家に閉じこもるために今日唯一の第七班での任務のあと買い物しようと商店街に立ち寄った。そこで久しぶりに見る気がするユウナとさっきまで一緒だった三人が話しているのが目に入ってきた。


「…どんな接点?」


思い当たる節はない。ま、俺が頭捻ったところでわかんないから直撃してみよう、そう思って「よ!」と背後から声をかけると、ユウナはきょとんとした後ふわりと笑った。


「お疲れ、カカシ」
「そっちもね。ていうか、なーんでお前たちがユウナといんの?」
「ユウナの姉ちゃんは俺の友達なんだってばよ!」
「上忍試験の前に演習場で修行してたらナルトと会ってね。それで友達になったんだ」


にっ、と笑うナルトとあっけらかんとそういうユウナ。
なんともお前らしいっていうか。


「ふーん、そんなことがねぇ」
「あのさ、あのさ、カカシ先生!俺たち今からユウナの姉ちゃん家にご飯食べに行くんだってばよ!いいだろォー!」
「……は?」


にんまりと笑うナルトに顔をしかめた。
こいつらがユウナの家で飯食うの?ってことはユウナの手料理?俺だって食べたことないのに?家には一度あの時泊まったけど、俺だって食べたかったけど食べられなかったのに??


「ほら、ナルトもサスケも一人だっていうし、どうせならみんなで食べたほうがおいしいじゃん?それにちゃんと栄養とか考えてなさそうだしね」
「…ふーん」


そう言ってナルトの頬をつんつんとつつくユウナとバツの悪そうな顔でそっぽを向くナルト。
そんなこと言ったら俺だってこいつらぐらいの時はもう一人だったし。でもちゃんと栄養考えて自炊してたし。なんて心の中でムキになってる俺は大人気ないな。


「…カカシも来る?」
「…え?」
「どうせあんたも忙しさにかまけてろくなもん食べてないんでしょ。一人増えたぐらいで変わんないからおいでよ」


除け者にされた気がしてむすっとした俺の心を読んだかのようなユウナのその一言で喜ぶ俺はどうも単純らしい。


「じゃ、遠慮なく」
「どうぞどうぞ」


「なぁなぁユウナの姉ちゃん!俺ってばラーメンがいい!」
「それじゃいつもと変わんないでしょバカ」
「いでっ!」


先を歩くそんな会話が耳に入って、平和だななんて笑って後を追った。



ひろがる平和




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