〇命尽きる時の話


「この前テレビでさ、“人は死ぬ時は独りだ”って言ってたんだけど、カカシどう思う?」
「…んーま、たしかにそうなのかもね」
「でもさ、独りで死ぬって、なんか悲しくない?」
「そうだね。でもこんな仕事してたらいつ死ぬかなんてわかんないからね。覚悟はしといたほうがいいのかも」
「…たしかに」
「ま、安心しなさいよ。俺はおまえを絶対独りでは死なせないから。おまえが死ぬのは俺のそばだよ」
「…カカシ、」
「……あれ、クサかった?」
「ううん。すっごい嬉しい」
「よかった」
「じゃあカカシが死ぬ時は私がそばにいるね」
「それじゃあおまえが独りになっちゃうでしょ」
「あー…」
「おまえを独りにしたくないよ」
「…じゃあこうしよっか」
「ん?」
「どっちが先に相手を看取れるか勝負するの」
「なんか複雑だな、それ」
「どれだけ長く生きられるか勝負だカカシィ!」
「なんでガイみたいに言うのよ」





comment(0)


BACK | NEXT


×
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -