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▼ 神様さまとの断絶

「起きたか。まだ眠っていてもいいんだぞ」
「……あの、でも……戻らなくては、」

 ナマエは寝台に手をついて体を起こそうとしたが、全くといっていいほど体に力が入らず、体勢を大きく崩してしまった。あわや寝台に激突、とならなかったのは、エフラムがナマエを抱きとめたからだ。

「戻らなくてもいいさ」

 エフラムの指が再び肌をすべる。体の奥に燻る火を再び熾すような淫猥なふれかたに、ナマエは顔を赤らめ、エフラムの腕の中から逃れようとした。しかし、歴戦の戦士であるエフラムの腕から逃れることはかなわない。

「――それに、もう戻れないだろう」

 エフラムが部屋の床にちらりと目をやる。
 絨毯に沈むようにして落ちていたのは、ナマエがまとっていた尼僧服だった。



23/05/30

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