目が覚めた時、あぁ生きているんだと嬉しくなったのを覚えてる。
「あ…れ、」
「アミュレイン」
「わ、アースト…?」
ふかふかのベッドに寝かされていた私は起き上がった。痛みはないが変な違和感が腹部にあった。思わず触ってみるも、傷はない。
「無理をするなと言ったはずだ」
「無理っていうか、リィンを、守りたかったの」
嫌われていたとしても、私にとってリィンは"大事な仲間だもん"と告げると、アーストが纏っていた不機嫌なオーラが和らいだ。"リィンよ"と暗闇に言ったかと思えば、かつんと音を立ててリィンが近付いてきた。
「リィン、怪我してない?」
「ば、…お前は…!」
「俺は職務に戻る。
リィン、アミュレインを頼むそ」
アーストは告げて部屋を出ていった。しんと静まり返る部屋。気まずいとも思ったけれど、それよりもリィンを守れたことが嬉しかった。
「私、リィンを守れて良かった。リィンが怪我したら大変だもの」
ふにゃりと笑うと、リィンは目を見開いた。"お前は"とぽつり、呟いたのが聞こえて"え?"と声を上げれば、ぐっと痛いくらいに肩を掴まれた。
「り、リィン…?」
「お前は、どうしてそうなんだ…!」
「え、あの」
「あの時もそうだ。お前は人を疑え、信用するな、人の為に己を犠牲にするな、自分の事を考えろ!」
「あ、あう…リィ…っ」
「俺の気持ちを、考えてくれ」
まくし立てるように告げられた言葉達に私は頭の中がぐちゃぐちゃだった。ごめんと謝ればいいのかわからず、ただそのまま聞いていて。リィン、と名前を呼び終える前に、私は。リィンに抱きしめられていた。
リィンの声は心なしか震えているようで、思わず、リィンの服を掴んだ。
「私、後悔してないよ」
「…なに、?」
「リィンは、私にとって大事な人だもん。
大事な、仲間だもん」
仲間を助けるのは当然でしょう?にっこりと笑ってみせると、リィンは"ふ、"と笑った。
「アミュレイン、」
「はい!…て、名前…!」
「今日から、俺がお前を守ってやる」
「う…、え?」
ちゅ、とリップノイズ。頬に押し付けられた柔らかいなにか。す、と離れていき扉に手をかけたリィンをぱくぱくと口を開閉させながら見る。
「リ、リリリリリィン!?」
「…礼を言う、アミュレイン」
ばたん、と閉まった扉。
最後に振り向いて、見えたリィンの顔は、初めてみる柔らかい笑みだった。
その時、とくんとくんと胸が痛いくらいに鳴り出し、それを私は恋だと気付かなかった。
智将の微笑み
(、ほっぺ…なん、ええぇ!?)
20111202
待て待て待て待て待て待て待て待て待て待て待て待て!!!
なんだこれは!
ナンダコレハァァァ!!!!←
待ってください、アルヴィン連載ですよコレ!
決して、リィン…ええとウィンガル連載じゃないですよ!!!!←
いや、まぁあのですね、ここら辺は私の中では結構重要なんで…す。←
あと2話くらいで本編に戻します!
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