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巫子、イバル


ガイアス様が放った剣から出された技が、ジュード達の間を抜けた。


「たいした強さだ」
「お前達も、流石と言っておこう………だが!」


再び剣を構えたガイアス。其の剣の刃の部分が紅く光だす


「クルスニクの槍は必ず手に入れる!」


剣のみならずガイアスが紅い気を纏い、ミラ達わ見た。


「ちょっ、アレはやばそうだよ!」

「ち…まだかよ…」


不意に聞こえたアルヴィンの声。アルヴィンに顔を向けると眉を寄せていた。

まだ…?
一体、何が起きるの、


「さらばだ!」

「―…っ、ガイアス様!」


突如、ガイアス様に向かってナイフが飛んでくる。

ホルスターにさしてあった愛銃で瞬時にナイフを撃つ。きん、と音を立てて落ちていくナイフ。

上の見れば、魔物。は?と抜けた声を出すも、其れから飛び降りてきた一つの影に銃を向けた。

(ていうか、あんな高いところから飛び降りるとか無理すぎる!)







―…それからは、ただ見ているしかできなかった。

飛び降りてきたのは、イバルという男。確か、巫子だったはずだ。ニ・アケリアにいるはずの巫子が何故?

ジュードに対し、にせもの、だのなんだのと叫んでいる男。

懐から出せれた何か。
其れは形を変え、男の手におさまっていた。


男の後ろには機械、というか兵器らしきものがあり、男が手にしていた物を其れに押しつけた。

カッ、とその場が光に包まれる。カギを認証したらしい兵器が起動した。

ごぉ、とすさまじい音が響き、大地が揺れ、そのにいた全員が一歩後ずさった。


「どうだジュード!この俺が本物の巫子だっ!
四大様のお力が、今蘇る!」


腕を組んだ後、空に手を向けて叫んだ男を見る。雨降る中、起動したクルスニクの槍を見ているしかなかった私達は、


「くっ…」
「うぁ…っ!」


体内のマナが吸い取られていく感覚。ガイアス様や兵士までもが苦しさに悶え苦しみ、声をあげる。身体の力が抜けてきて、意識も朦朧としてきた。


「ガイアス、様…っ」
「無事か?」
「なんとか、」


近くにいたからか、ガイアス様に支えられて、地面とこんにちは、とすることはなかったものの、身体はまだふらつく。

クルスニクの槍から陣が展開されて、兵器の先が光だす。

発射された槍は、何故か空高く、雲を突き抜けて、爆発した。

ただ、その光景を見つめた。

空がキラリと一瞬だけ光り、凄まじい風に目を閉じて、またも苦しげな声をあげた。


やがて、止んだ風。


「どう、なったの?」

「そんな…破れてしまった」


空を見上げて、ミラがぽつり、呟いた。



巫子、イバル



(五月蝿い男は嫌いだ)

(さっきの光は、一体…?)



20111116

深夜更新、申し訳ありません。


というか毎日更新を掲げておいて日を開けるとは…文字書き失格かな、私orz

やっとこさここまで来ました。

ここからが楽しみなのです←

閲覧ありがとうございました


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