「ってことがあってねー・・・聞いてる?」
「聞いてはいるが、理解しようとはしていない」
「してよー」

次の講義が第3セミナーで行われるため、レイと共にそこへ向かっている途中だ。良い男を従えているわけではないが、周りから囁かれる内容に、悪い気分はしない。

「むふふ・・・」
「ナマエ、余計なことは考えるな」
「何よ、私のこと嫌い?」
「好きではないだけだ。もちろん嫌いでもないが」
「あーはいはい。分かりましたよ」

つれないわね、と寂しそうな目をしてレイを見つめると、やりにくそうな顔をされた。そして溜め息。

「・・・今度」

お?

「ルナマリアにみんなで出かけようという誘いを貰ったんだが、」

一緒にどうだ?とレイがそっぽを向いて言ってくる様子に、ちょっとときめいて

「きゃーっ、レイ大好きーっ」

抱き着こうと手を広げれば、妨害しようと割って入ってくる体。

「ちょ、何するのよ」

なんつーか、その、・・・・・・・・・・・・」

何聞こえなーい、と言えば、それは無視され、ガッと手を捕まれるとそのままレイを放置して第3セミナーへ。


(嫉妬したんだよ!それぐらい気付け!)
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