快適なリズムで足を運べば、そのうちいい汗が出てくる。これだから体を動かすのは好きだ。
何で走っているかと言われれば、自分はこの拳を使って戦うから体作りが大事だからだと思っている。じゃあエースのような飛び道具やサイスのような切りつける武器の奴は鍛錬がいらないのかと言えば、勿論そうじゃない。むしろ自分の神経とは繋がっていないものを使う分、精度を要求するだろう。だが、手入れさえすれば、攻撃力は下がらない。その点、俺は違う。体調を崩せば足運びから攻撃に至るまで全てダメになる。

「だからこうやって毎日走り込んで、心身ともに鍛えとるっちゅーわけか。いやぁ、感心感心」
「………そろそろ休んだらどうだ。疲れているように見える」

そしていきなり現れたかと思えば横にピッタリ着いてくるナマエ。別に邪魔と言うわけではないけれど、どうしても気にかかってしまう。走ることで精神統一も兼ねているから、やはり邪魔なのか。

「やっぱ、邪魔?」

横を見ると眉がハの字になって唇を尖らせているナマエがいた。それが何か小動物を想像できて、邪険に扱えなくなる。だから溜め息を気づかれないようについた。

「この後一時間は走るが……それまで着いてこれたら、リフレッシュルームで昼、食べないか?」

目をキラキラさせてこちらを見てくるから、自分はナマエに弱くなるんじゃないかと近い未来に不安を抱いた。










(えっと、なぁ………うちはお好み焼きとライスで!)
(体作りなら、肉も食べないと。それにお好み焼きとライスって、炭水化物ばかりじゃないか)
(ん?普通やろ?)
((どこで育ったんだ?))
×
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -