クリスタリウムの地下。地上階であるフロアを抜いた吹き抜けは本を収めるには無駄ですが、芸術としては素晴らしいと言えます。しかし女子生徒が地上階の通りを歩けばスカートが短いとすぐに下着が見えるのですから、もっと意識して歩く位置を変えるとかスカートを長くするとか対策を講じるべきだと思うのです。そもそもスカートを短くする理由が私には理解しかねます。魔導院の方針なのかどうかは知りませんが、そもそも知らないことが自分にあるというのが我慢ならないので、今度調べてみることにしましょう。

「なんや、トレイはむっつりスケベなんか?」
「ナマエっ?いつの間に……いえ、そんなことよりいきなり現れて人をスケベ扱いとは、失礼ですよ」
「だってー、上歩いてるねえちゃん、ずーっと目で追ってたやん。やーらーしー」

ナマエは私の目の前に座って頬杖をついています。目の前に座っているのに気づかなかったのですから、相当集中していたと言うことになりますし、集中していたのが女子生徒のスカートに関してだったのはさらにばつが悪いですね。

「目で追っていたことは認めましょう。しかし、理由があってのことです」
「何やそれは?」
「今ナマエもはいているそのスカートですが、短すぎると思うのです」
「でも長かったら足動かしにくいで?機動面で言うんやったら、断然短い方がええ」
「なるほど。しかし防御面に関して言えば露出が多くなりませんか?」
「そんなことゆーたら最初からズボンにすればええやん」
「そういえばそうですね。男女別の制服にすると言うのは、普通の学校ではありますが・・・」
「せやねん。うちらは強いて言うなら『軍人』やろ?」
「機動面、防御面のどちらも取れるズボンは優秀・・・軍人ならズボンにすべきです」
「なのになんでスカートを・・・」
「・・・・・・・・・・・・」
「もしかして、」
「?」

「カリヤ院長の、趣味・・・?」

まさか、と言いたかったです。










(あははー、そ、そんなこと、なぁ?)
(えぇ、例え該当する理由がそれにしかなかったとしても)
(…トレイ。今度一緒に院長のとこ、行こ)
(奇遇ですね。私もそれを言おうと思っていたところです)
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