昨日の任務の、天気が、そう天気が悪かった。まぁ晴れようが槍が降ろうが決行するんだけど、昨日は相手がすごいスピードで逃げ回るものだから、雨のなか追いかけっこだ。しかも、二時間。こんなことだったらカッパでも持っていくんだった、と後悔している。

「後悔先に立たずってよく言いますよねー」
「…何でフランがここにいるの?」

からかっているのか、私が寝ているベッドより下にしゃがんで座り、カエルだけが見えるようにしている。カエルと目があった。

「からかいにきましたー」
「なるほど、心配して様子見に来てくれたのね」

素直じゃないこの子のことだ。無表情で、今はカエルしか見えないけど、心配してくれたってことぐらいは、さすがの私でも分かる。

「ありがと」
「…………あー、もー」

バッと立ち上がるフラン。どんな顔をしているのかと思えば、顔をしかめて真っ赤だった。しばらく一人で悶々と何か考えているようだったが、さらに顔をしかめた後丸椅子にちょこんと座った。

「名前センパイはー」
「なに?」
「チビでー、天然でー、お節介でー、八方美人でー」
「あらあら、酷い言われようね」
「ほんとにもー」
「うん?」


認めたくないですー、でもあなたが好きですー


(そんな優しい声でお礼なんて言わないでくださいー)
(ミーの心臓おかしくして楽しいですかー)
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