まただ。
サボり癖がなおらないのはもはや諦めかけていたが、暗殺部隊の仕事をサボると言うのは一人あたりのコストが増えるわけで、失敗確率も高くなっていく。もともと好き勝手に動く人達ではあるけれど、サボりはしないのだ。
「フランー?」
カエル頭に声をかければ振り返りもせずめんどくさそうに『はいー』とだけ返事をした。
「あのね、前も言ったけど」
するとフランはうるさいな、とでも言いたいのか耳を塞ぐ。しかしめげずに大きな声で話を続けた。
「名前センパイー」
「何?理解してくれた?」
「何でいちいち来るんですかー?」
何故と言われても、まぁヴァリアーに入って間もないから慣れてないだろうし、回りのやつらは気を使えない人間ばかりなので、私が何とかしなければ、と言う使命感というかなんというか。
「つまりはおせっかいと言うことですかー」
「まぁそう言うことになるかな」
するとさらにムスッとした表情を作ったかと思えば何となく悔しそうな視線で、
「ミーに構うのはセンパイぐらいですー」
(事実なんですけどー、すっごい嬉しい気持ちになれたのが、腹立ちましたー)