CP REBORN! | ナノ
ぎゅっとかちゅうとか



人は誰しも苛々する時がある。俺だってもちろん、そうだ。
そして、そういう時必ずすることがある。

「…髑髏…」

俺は、俺の膝の上にちょこんと座る髑髏を後ろから強く抱きしめる。

「……はぁ」

これが俺の苛々した時にする行動。こうするだけで何もかもが忘れられる。

「また、何か嫌なことがあったの?」

「いや…大したことじゃねぇよ」

「そう」

別に興味がないわけじゃないと思う。
ただ、こうやって詮索してこない所が髑髏のいい所だと思う。

「ねぇ、スク」

「…なんだぁ゛ぁ゛」

「私もあなたを抱きしめたいな」

「?!」

思わず抱きしめていた手を緩めてしまう。
その隙に髑髏は向きを変え、俺と向き合うようにして座った。

「スク」

一度名前を呼ばれ、あとは何も言わずに俺を抱きしめてくれた。
最初は小さな体で抱きしめてくれる感覚を感じているだけだったが終いに、俺も髑髏を抱きしめていた。

「あたたかいね」

「あぁ」

すると、俺は段々ハグだけでは足りなく感じるようになった。
――もっと、髑髏が欲しい。

「なぁ…キスがしたい。いいか?」

髑髏は何も言わずただこくりと頷いた。
腰にあった手を、髑髏の柔らかい頬を包むように持っていく。
しばらく見つめあっていたが、髑髏が静かに目を閉じたのを合図にキスをした。

ぎゅっとかちゅうとか
(スクは甘えたさんだね)
(っ…!///)



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