CP REBORN! | ナノ はじまりは突然やってくる
「ようこそ、ヴァリアーのアジトへ!」
隣の部屋から聞こえてくるこのカマ口調は俺の部下であり、晴れの守護者・ルッスーリア。
「えと…、ありがとう」
ルッスーリアとは対照的な声の小ささで返事をするのは、クローム髑髏であった。
「う゛ぉ゛ぉい!遠慮することないんだぜぇ!」
「ししし♪んじゃ、早速姫は王子の部屋行こうか♪」
「ちょっと、ベル!クロームは私の部屋で…!」
「ムムム…。僕の部屋に連れて行くんだけど?」
「妖艶…」
どうして、あいつがここに来ることになったのか全くもって知らないが、俺には関係なかった。
俺は、隣の部屋の会話を聞きながら寝ようと目を閉じた。すると、隣の部屋から
「ちょ、そこはボスの部屋…!!」
という声とともに、俺の部屋の扉が開いた。
「…こんにちは?」
疑問形の挨拶ともに入ってきたのはクローム髑髏だった。
そいつは何の恐怖心も持たず部屋に入ってきた。
「あなたが…ボスね?」
「…あぁ」
これが始めての会話だった。クローム髑髏は躊躇いもなく俺に近づいて来た。
はじまりは
突然やってくる
(…俺が怖くねぇのかよ)
(え、どうして?)