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不機嫌な理由は教えない



「ムスッ」

「…何アルか、あからさまに」

「いーや、別にィ?」

チャイナが自席に戻るなり、俺は明らか不機嫌ですよアピールをした。

「嘘つくなヨ?今明らか声出てたアルよ」

「あー、それはすまないねィ。気にしないでくだせェ」

「おいサド、私何かしたアルか?はっきり言うネ」

ギロリ、と俺を睨む。
俺がなかなか不機嫌な理由を話さないもんだから、チャイナは半ギレ状態だ。でも、理由なんて言えるはずがない。

“土方コノヤローと二人で教室に仲良く入ってきただけ”でなんて。

「あー、そうですか。じゃあ勝手に怒ってればいいアル」

そういって、またチャイナはどこかに行くのか席を立った。

「あ、おい…!」

咄嗟に俺はチャイナの細い腕を掴んだ。チャイナは静かに振り向いた。

「ん?理由でも話す気になったアルか?」

「あ、いや、その…なんでもねぇ」

俺の弱弱しい返事を聞いてチャイナは鼻を鳴らしてその場を去った。
そしてそのままさっきまで一緒だった、俺の不機嫌の始まりでもある奴の所に行った。

「なんであいつのとこばっかり行くんでさァ…」

俺は誰にも聞こえないようにつぶやいた。

不機嫌な理由は教えない
(理由を教えたらそばにいてくれんのかィ…?)
(沖田の奴何アルね…)



お題配布元 確かに恋だった 様より
お借りいたしました


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