DREAM 銀魂 | ナノ
不意打ち
「あぁぁあああ!!」
私の隣で寝ていたはずの銀ちゃんがいきなり叫んで起き出した。
「ど、どうしたの?!」
「あっ…」
怖い夢でも見たのか、汗だくで、息が上がっている。
「だ、大丈夫…?」
「お、おう。大丈夫…大丈夫…」
そう言ってもう一度布団をかけようとするが全然大丈夫そうに見えない。
「ねえ、本当に大丈夫なの?すごく汗かいてるよ」
「悪かったな、起こしちまって。でも、大丈夫だから…ホント」
私に背を向けて寝始める。いつもは大きくみえる背中が今日は小さく見えた。小さく震える子供みたいな背中。それが何だか急に愛おしく思えて。
「銀ちゃん…」
小さく呟いて、後ろから銀ちゃんをぎゅっと抱きしめた。
「お、おい、名前?!」
「…無理に話さなくていいから。でも、しばらくこういさせて?」
銀ちゃんはそれを聞いて何も言わなかった。
私がこうすることで銀ちゃんを助けてあげられるかどうかなんて分からなかった。
でも、少しでも不安を取り除けたらいいなと思った。今の私にできる事はこれぐらい。
「…名前の夢を見たんだ」
「えっ…?」
「名前がいなくなる夢だった」
銀ちゃんは静かに私の方に体を向けた。
「でも、目が覚めてお前が隣にいて、すごく安心した」
銀ちゃんは微かに笑って私の頭を撫でた。
「銀ちゃ…っ」
私の言いかけた言葉は目の前にいる彼の唇によって遮られた。
「いつまでもそばにいてくれよな…」
不意打ち
(名前顔真っ赤。食べちゃいたい)
(っば、バカ!///)
お題配布元 確かに恋だった 様より
お借りいたしました