目の覚めるような青(ブン太)




―もしも、もしもの話。


「なぁ、もし俺真っ青な髪だったらどうする?」

エアコンをきかせたあったかい部屋。ごろりとベッドで漫画を読んでいる私に急にブンちゃんがこんな事を言ってきた。
え、真っ青なブンちゃんの髪?…やだ、全然想像出来ない。じっとブンちゃんを見て考えていればふ、とブンちゃんが笑ってその笑顔にちょっとどきりとした。

「どうしたの急に?」
「ん、別に」

なんだかじっと見ているのが恥ずかしくなって質問を投げながら顔をそらす。聞いてみたものの質問の答えは曖昧で、いったい何を考えているのかはこの質問では分からなかった。

青い髪のブンちゃん、青い髪のブンちゃん…

漫画を閉じてちらっと見るけど、やっぱり分かんない。ただ私はブンちゃん大好きだから別段髪が赤かろうか青かろうか良い。だけど今の髪がもの凄くブンちゃんに似合ってるからこのままが良いよって思ってみたりもする矛盾。

うーんうーん…

相変わらずブンちゃんは私の方を見ていたりするけど、うーん、困った。
でも、でもでもでも…!

「ブンちゃんが髪の毛赤でも青でも黒でもなんでも…私がブンちゃんを好きになるのは変わらないよ絶対!」

ほら、髪の色って服と一緒じゃない?だからそれひとつが好き嫌いには結び付かないと思うんだよね私は。少なくとも私は。だから私はブンちゃんの髪が青でも…

「私ブンちゃん大好きだよ」

なのでそれをそのまま口にした。
ただそう言ったらブンちゃんの表情が笑っていたのから驚いた顔になり、しかも顔を伏せられた。

「…何それ、ずりぃんだけど…」
「え、どういう事?」
「だめ、もう。俺咲良大好き」

そう言って私に向いたブンちゃんの顔は真っ赤で、つい抱き締めてしまった。


目の覚めるような青
(もし貴方が目の覚めるような青のイメージでも、私はきっと貴方と恋をしたでしょう)


後で急に私にそんな質問をしたのは、私に構って貰いたいからだと真っ赤になって告白したブンちゃんは最強に可愛かった。


ツイッターでの呟き、『3つの恋のお題ったー』で出ていたものをこそっと拾って書いたもの。綺麗なお題だなーって思って書いてはみたものの、なんかあんまり上手い事お題が使えなかったかなと反省。


2012.12.2.Sun
kirika@No more
章夜さんに捧げもの。

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