快楽を呼ぶ悪魔
05
「や、ぁあっ、紳、いっ・・・」
「……き、つっ・・・。あずみ、痛いか・・・?」
「ッ・・・うぁあ、やぁあ、んぅ・・・」
痛いけど、抜いてほしくない。
あたしは、紳の背中にしがみつくことで必死に痛みに耐えた。
「・・・じょ、ぶ、だい、じょ、おぶっ!」
「無理をするな。……あずみ、俺を見ろ」
あたしは、顔をゆっくりあげた。
紳が、目の端に引っ掛かっていた涙を唇で吸い取る。
「遊園地、楽しかったな・・・」
「ん、う・・・ふう、んっ」
いきなり、なんの話だろう?あたしは、こくんと頷いた。
「ジェットコースター、人気ないって嘘だろ」
「あ、あは・・・は。ばれ、たっ・・・ぅんっ」
紳が、あたしの額を撫でた。
「お化け屋敷のお化けは、所詮人間の変装だろう。・・・普段、毎日悪魔と一緒にいて、なんであれが怖いんだ」
「わか、ってても・・・怖いんだもんっ」
・・・話しているうちに、少しずつ痛みが薄れていくのがわかる。
圧迫感はあるけれど、さっきまでの裂けるような痛みが穏やかになる。
「力、抜けたな。……動くぞ?」
「ンっ・・・やあぁ、ぁああっ!」
紳が、ゆっくりと律動を始める。
くちゅくちゅと、結合部が水音をたてる。
「や、ぁっ・・・ふあぁ、ぁああ!」
「……、っ」
紳が、少し唇を噛んだ。
気持ちいい、のかな?もしそうなら…うれしい。
「ふあぁ、あん・・・っあ、あぁっ、」
徐々に、紳の律動が早くなる。
体ごと揺さぶられて、結合部が熱くて、紳が色っぽくて……。
いろいろな感情が、あたしの中ではじける。
「はぁ、んっ・・・あ、紳、イっちゃ、あ・・・イく、いくっ!っあああっ!」
紳がずんって、奥をついた瞬間、弾けるような感覚が再度広がって…。あたしは、またしてもイってしまった。
「っ・・・ん、」
紳の唇から、軽く吐息が漏れる。紳は、軽く目を細めた。
う、わぁっ・・・。すごい、色っぽい。かっこいい。
「ばか。・・・締めすぎだ」
紳が、軽く口角をあげて笑った。
「まだ、痛いか?」
「だ、いじょうぶ……」
「少し、ムリをさせるかもしれない・・・」
紳が、あたしのことを抱えていた手を離した。そして、あたしの顔の横に両手を着く。
「……力、入れるなよ?」
「んん、っ・・・はあぁ、っんぅ・・・」
グチュグチュ…ぱん、ぱんっ
紳が少し、律動の速度をあげた。
水音と、肌がぶつかり合う、乾いた音が響く。
あたしはシーツをぎゅっと掴んで、強過ぎる快感を必死に耐えた。