快楽を呼ぶ悪魔 | ナノ

快楽を呼ぶ悪魔

06


「で……?」

「んと。えーっと」

「なんかあんだろ?言ってみろよ」

「急すぎ、なんだようっ!」

「仕方ねーだろ。さっき決めたんだから」


お風呂で体を流したあと、紳に言われた一言で、あたしのテンションは一気に上がった。
「どっか行くか?」っていう、びっくりするような言葉。


なんでって聞いたら、知らねーよって言うよくわかんない言葉が返ってきたけど……。


でも・・・。
楽観的かもしれないけど、考えようによっては、「デート」ともいえるおでかけ。
嬉しくないわけ、ない。


「んとー」

「・・・ラブホでもいいけど」

「やだ」


紳の言葉に、全力で首を横にふる。
そんなの、嫌です。


それから、ふと、窓の外をみる。
窓から見えたのは、先日オープンした遊園地の観覧車だった。





「ゆーえんち……」

「ん?」

「遊園地行きたい!」


あたしは、窓の外を指して行った。
紳が、クスっと笑う。


「ガキ」

「う、うるさい。同い年じゃんっ」

「・・・ばーか。100倍生きてるっつの」


紳があたしの頭に手を乗せていった。


……え?
ってことは、1700歳!?


「魔界人の寿命は、約一万年だ。まだまだガキだよ」

「……」





感覚が違う……。
なにはともあれ、あたしと紳は初デートと呼べなくもないものに行くことになった。



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