禁断トライアングル | ナノ

(プロローグ)


中学生までのわたしは、たったひとつのことだけを願い続けていた。
狭いカゴから出たいって。たった、それだけのことを。


そんな些細な……けれど、わたしにとっては悲願でもあったひとつめの夢は、あなたという存在のおかげで叶った。


それから、あたしの願いは増えた。


ひとつめは、あなたとこの先もずっと一緒にいること。
ふたつめは、あなたが幸せであり続けること。





たとえ、ひとつめの願いが叶わなかったとしても、ふたつめの願いだけは叶えてみせる。


なにがあっても。

――わたしが、どうなっても。




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