中学生までのわたしは、たったひとつのことだけを願い続けていた。 狭いカゴから出たいって。たった、それだけのことを。
そんな些細な……けれど、わたしにとっては悲願でもあったひとつめの夢は、あなたという存在のおかげで叶った。
それから、あたしの願いは増えた。
ひとつめは、あなたとこの先もずっと一緒にいること。 ふたつめは、あなたが幸せであり続けること。
たとえ、ひとつめの願いが叶わなかったとしても、ふたつめの願いだけは叶えてみせる。
なにがあっても。
――わたしが、どうなっても。
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