最期のことば | ナノ



突然の余命宣告


体調不良で病院に行ったら、かなり重い病気になっていたことが判明した。
「よくいままで、学校生活を送れたものです」と、お医者さんは驚いたような視線をわたしに向けた。


――余命、3ヶ月。


わたしに残された時間だそうだ。
3ヶ月。
……急に決められた、先の運命。
それにしては、短すぎるんじゃないかな、と思う。


泣いた。
それはもう、泣いた。


はじめは現実感がなかった。
先に聞いていたお母さんが、ぼろぼろと泣き、お父さんも目を真っ赤にしていたけど……。
わたしは、「へえ……」くらいの気分で、余命宣告を聞いた。


でも、大量に渡された薬類、それから定期的に来てくださいと言われて渡された通院スケジュールが、わたしにそれを「現実だ」と言い放つ。


泣いて、泣いて、泣いて……。
思い浮かべたのは、お母さんのこと、お父さんのこと、おじいちゃん、おばあちゃんのこと、友達のこと……。
それから、幼馴染のアキくんのことだった。





……ああ。
余命3ヶ月なんて言ったら……アキくんは、どんな顔をするかな・・・?






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