最近不安なことがある。
それは、私の彼氏である子猫丸が好きって言ってくれない…と言うか、むしろよそよそしくて避けられてるみたい…

猫の気持ち

そんなことを考えながら正十字学園の祓魔塾に繋がる廊下を歩いていると、理事長であるメフィスト・フェレスに出会った。
「なにか、悩みごとがあるような顔ですねー?」
そう言われてドキりとする。
「え、あ…はい、実は…」
言おうとすると、片手を前にだし制止された。
どこからともなく小さな小瓶を出すと名前に差し出した。
「こ、れは…?」
「飲んでごらんなさい。落ち着きますよ。」
そう言われ、飲んでみると甘い炭酸のような味だが、どこかほろ苦く、フワフワした気分に包まれた。
足取りは覚束無い。
「が、学園長しぇんしぇー?こりぇは…」
聞こうとした時にはもう姿はなく、さっき飲んだ瓶には、お酒の文字が…

「…やりゃれたぁ(やられた)」
そう呟いて立ち尽くしている足もおぼつかずその場へとしゃがみこんでしまった。

良いタイミングで、勝呂、志摩、子猫丸がやって来た。
「あれ?名前ちゃんちゃいますの?」
「そないところで、どないした?」
2人はそう声をかけてくれたが、子猫丸は一向になにも言わない。むしろ2人の後ろに隠れてしまった。
あぁ、もうだめだ…私のこと嫌いになったんだ。
そう思って、泣きそうになっていると同時に何かが吹っ切れた気がした。志摩に手を差し出された
「どうしたんです?」
「理事長しぇんしぇーがね、じゅーしゅくれてぇ(理事長先生がジュースくれて)」
志摩に手を引かれ起こされたと同時によろけてそのまま抱きつく形になった。
「わぁ、フラフラするーっ」
と、上目遣いで言ってみれば志摩も勝呂も赤くなる。
代わりに子猫丸は落ち着かない。
「名前眠たくなっちゃった…」
そう言うと、今度はまた別の誰かに手を引かれ誰かの胸にダイブした。
抱き締められる腕は力強く、優しい。そして安堵に包まれる。
顔を見ずとも誰なのか分かる。その人の耳は真っ赤だった。
そっと背中に腕を回す。
「避けないでよ」
「避けてなんか…「うそ!ずっとずっと…嫌われたのかと思ったもん!」
「き、嫌いになんかなってません。そ、その…ただ…名前さんと、好きおうとる思ったらどうしたら良いか分からんようなってしもうて…」
「一緒にいてくれるだけで嬉しいもん!!子猫のばかーっ」
「堪忍してくださいよ」
と苦笑され、
「うん。これからはちゃんと一緒に居てよね?」
「はい。」
そうして長い間2人で居た。
チャイムがなって気がついた頃には、塾が始まっていた。勝呂と志摩はいつの間にか居なくなっていて、2人一緒に遅刻した。



あとがき>>>
子猫さんの嫉妬を書きたかった!
子猫さんは、付き合ったらどうして良いかわからなくて、とりあえず逃げまくりそうだ(笑)
あと、何をするにも顔真っ赤♪可愛いねぇ!!
可愛い子猫さんが大好きだっ///
ここまで読んでくださってありがとうございましたっ!





人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -