佑希望side
「だーれだ」
勘ちゃんを待ってると、急に視界が真っ暗になった。
『勘ちゃん。
あ、お茶とお菓子そこに置いとくね』
私がそう言うと勘ちゃんはありがとう。と言って隣に腰を掛けた。
「委員会でさ、三郎と麻衣が言い合してとめてたら遅くなっちゃった」
またあの2人言い合いしたんだ。
麻衣のことだからきっと迷惑かけたに違いない。
『いつもあのバカがごめんね』
「全くだよ。
佑希望も雷蔵も大変だなあ」
『あはは、私と雷蔵は俗に言う苦労人かな』
無意識に、はぁ。とため息がでてしまう。
「あの2人の悪いところは、意見の食い違いで言い合うところかなー」
『あぁ確かに。昔から麻衣は指図されるの嫌いだし、言い合いになったら大体私が引き下がってしまうんだよね。
それに優柔不断だし不運だし前置きが長いのにオチがないんだよねー』
「でも、見る限り麻衣って意外と面倒見が良いよね」
勘ちゃんの言う通り、確かに麻衣は面倒見が良い。
私の頼みは絶対断ることなんて滅多にないし、気が利くし、小さい子なんか嫌い!!だなんて言っておいて面倒見が良いもんなー。
『あ、三郎もなんだかんだ言って面倒見が良くて気が利いて優しいところは麻衣と同じだ』
「明るいところもね!
ハチも面倒見が良いよねー」
『うんうん。生き物を大切に思ってるところなんか良いよね』
ハチみたいな優しくて思いやりのある人に、育てられて、みんな幸せに違いないな!
世の中、生き物を大切に扱わない人多いし。
「兵助はー……美味しい豆腐料理を作ってくれる!」
『それに頭も良い!』
兵助と言えば、やっぱり豆腐。
兵助が作る豆腐料理全部食べるのは地獄だけど、美味しい。
「雷蔵は優柔不断!」
『でも、三郎には辛辣だよね』
唯一、三郎が雷蔵に逆らえない人。
雷蔵も麻衣に似て優柔不断なところがある。
「なんか、みんなの良いところと悪いところ見つけるの新鮮で楽しいね」
『次は世間話でもしようよ。
あ、お茶とお菓子のおかわりはいかが?』
「遠慮なくいただきます!」
(佑希望聞いてよ!今日の委員会で三郎がさー)
(それを言うなら麻衣だって!)
(2人で話してるところ悪いけど、2人とも勘ちゃんに迷惑かけたんだってね?ニコッ)
((ら、雷蔵……))
(ちちちち違うんだ雷蔵!)
(そうだよ!)
(え、それって言い訳?)
((スミマセンデシタ!!!))