麻衣side
『私さ今日図書委員の仕事があるの知らなくて、兵助に煙硝蔵の掃除する約束していたの忘れてたから代わりに行ってきてくれない?』
今度麻衣が好きなおかずあげるからお願い、と頭を下げられて頼まれたら断るわけもいかない。
『その話のった!』
そう言うと、ありがとう!と言い残し佑希望は走って図書委員の仕事にむかった。
あたしも兵助のところに行かないと……
煙硝蔵に向かうとすでに火薬委員のみんなはすでに掃除をはじめていた。
『兵助、きたよー』
「佑希望から話は聞いた。
手伝わせてごめんな麻衣」
今日はゆっくりするって言ってたのに、
と兵助は申し訳なそうに言った。
『……兵助、あたし昨日はゆっくりするって言ったけど、大切な人の頼みなら自分の用事があろうがなかろうが、そっち優先するに決まってんじゃん!
だからそんな申し訳ないような顔しないでよ』
次にそんな顔したら、ちんこ引きちぎるよって言おうとしたけど流石に下級生がいるなかでそんな言葉言えるわけない。
『ほらほら、火薬委員長がしっかりしないでどうするの?
みんな指示待ってるよ』
「そうだな。
佑希望の代わりに麻衣が手伝ってくれるみたいだからもう少し頑張ろうなー!」
「久々知先輩、麻衣先輩より佑希望先輩が良かったです!」
『はいそこー!
いちいち文句言わない!!』