―――ガシッ!


『ぬぁあああああああ!!!
バカヤロー!!』


保健室に向かっていると、あの七松 小平太に遭遇した。

そして大胆にあたしの胸を鷲掴みし、こう言った。


「麻衣の胸は相変わらずまな板みたいだな!」


『う、うるさい!
下級生にこの事聞かれたらどうしてくれんだよ!!』


「言っておくが私は本当のこと言っただけだぞ?」


『…………………………。』


だめだ。
こいつと話してたら自分が情けなくなってしまってなんとも言えない。

つか、急に胸を鷲掴みする大馬鹿者はどこにいるんだ。
あ、目の前にいたんだった。


「それじゃあ、私は行くぞ!
またな!」


そう言い残し、ダッシュで走って行った。


『え、はや!!
もう見えないんだけど!?』








『なーに1人で喋ってるの?』


『佑希望ー!!
七松先輩があたしのことまな板だって言った』


図書委員の仕事に行ってたはずの佑希望がいるのを見つけると、あたしはガバッと抱きついた。


『うん、とりあえず落ち着こうか』


佑希望が背中をぽんぽんと叩いてくれたおかげで、だいぶ落ち着いてきた。


『佑希望、図書委員の仕事行ったんじゃないの?』


『あー、行ったんだけど先に雷蔵が来たみたいで、きり丸と一緒にやったんだって』


悪い事しちゃったなぁ と苦笑ながらに言う佑希望。


『そして、暇になったから麻衣の生存でも確かめようと思って』


『最後の余計だよ!?』


『これでも心配してるんだけどね。』


『え、そうなの!?』


心の中で珍しいなぁなんて思ってると、佑希望がくすくすと笑っている。

え、あたし別に可笑しなことなんて言ってないのに。


『なんか麻衣の嬉しそうな顔を見ると笑いがとまらなくなった』


『どういうことだ!!』



でも、なんだかんだ言ってあたしが不運な目にあうと必ず助けてくれる大事な親友なのである。


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