仙女の贈り物


口から吐き出される毒虫に涙を流す。
どうしてこうなってしまったのだろう。
あのときあの女性に優しくしていればこんなことにはならなかったのだろうか?
吐き出される毒虫や毛虫の数。母にはもう喋るなとキツく言われた。

ずっとこのままなの?
死ぬまで毒虫を吐き続けるの?

私が妹のように優しかったなら。
こんなことにはならなかったの?

妹にも、あの女性にも酷いことをしていた自分を悔やみ、それでももうどうにもならないのだと少女は泣き続ける。
少女の閉じられた唇から漏れ出る嗚咽は小さな毒虫へと変わった。


そうして何年も何年も泣き続ける日々が経ったある日。


ふわりと小さな花を吐き出した。
それは自身の行いを悔やみ、改心した少女の心を表すような暖かな色の花だった。


【悔いた姉が吐いた優しい花】


end...

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