「おはよー」
自分のクラスに行く途中で呑気に歩いているなまえに遭遇した。俺はぎりぎりまで朝練をしているから、授業のチャイムが鳴るまでに教室に到達するには全力ダッシュするしかない。遅刻はなにがなんでも避けなきゃなんねえ。だって遅刻しまくったら部停にされることだってあり得るのだ。あいつだってこれ以上遅刻したらそろそろ先生に叱られるはずだから少しは走ったほうがいいのに。
「シカト!?」
「うるせえ走んぞ 遅刻したらまずいだろ」
強引になまえの手を引っ張って走ったら後ろでなに言ってるか分かんねえけど、ぎゃあぎゃあとうるさかった。遅刻しないように俺が気遣ってやってんのに少しは感謝したらどうだ。
「手!手!」
「あ?」
教室に飛び込む。よかった、ぎりぎりセーフだ。ほっと息をついていると、つながったままの手に冷やかしの声があがった。とたんにさっきのなまえが騒いでいた理由を悟る。そうか、そういうことか
「わ、わるい」
「んーん いいよ別に。青春っぽくてたのしかったし」
へらへらと笑うなまえの顔を見ていたら周りの視線なんてどうでもよくなってきた。でも騒がしいことはこの上ない。
「お前ら爆発しろ!!」
「なんでだよ!」
振り返るとなまえはもうさっさと自分の席についていた。いつの間にかチャイムが鳴っていたらしく、先生が苦笑いで俺をながめている。なんでだよくそ
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