夜。自室で勉強していたら、気がつけば新年を迎えるまであと30分を切っていた。年が変わる瞬間も勉強しとった人が受験受かるらしいでと友達がいつだか言っていたのを思い出して、もう少し勉強は続けることにした。
 少し経って、電話がかかってきた。宮侑と表示されている。少し待っても切れる気配がなかったので仕方なく電話に出た。今の時間も勉強していたことに侑くんは驚いていた。
『いい加減テレビでも見てきたらええやん』
「年跨ぐ瞬間も勉強せな落ちるって。もう切るな」
『いや待って?その理論やと俺は今バレーしとらんと春高で勝てへん』
「なるほど…?」
『普段の積み重ねが全てや』
「珍しく侑くんがまともなこと言っとる」
『ちなみに日付変わる瞬間に俺と電話しとると俺のこと好きになる』
「急にアホになった」
 ちらりと机の上の時計を確認すると、短針が12を通りすぎていた。侑くんのことを好きになるらしい。元々好きだった場合はどうなってしまうんだか。

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