ジンは非常にイライラしていた。モカの白い太股が、歩く度にスカートの隙間からチラついている。そんな様子を自分以外のこの会場にいる者全てが見ているという状況に、ジンは苛立ちを隠せないでいた。
 事の発展は、毎年の恒例行事である組主催のハロウィンパーティーに向けての衣装探しであった。ジンの母親は良くも悪くも派手好きであり、皆で盛り上がる事が何よりも好きである。その為この時期になると大きな会場を貸し切りし、組の者の兄弟から子供までを集めた仮装パーティーを開くのだ。参加条件はカチューシャや耳等、必ず何かの仮装をする事。ジンも毎年この時期になると頭を抱えるのだ。

「ジンちゃん! 今年も期待してるわよ!」

 母親からの期待の圧が非常に重い。何が楽しくて毎年こんな訳の分からないパーティーをしないといけないのかという事はさておき、母親の期待の元であるモカの為の衣装を例のヤリチンに探させていたのだ。

「やっぱり吸血鬼だな、尻尾もつけてさ、フリフリのスカートにしたらモカに似合うと思うよ」

 レンが持ってきた衣装は色白のモカにぴったりの、黒のマントにワインレッドのスカート。背中にはご丁寧に小さな蝙蝠の羽根と、スカートのお尻の部分には悪魔のような尻尾。頭には角のカチューシャを付けて、胸元の紫色のリボンはモカの瞳と同じ色。それはジンが思わずため息を漏らす程に似合っていた。

「良いじゃねーかァ」
「だろ? 流石俺のセンス」

 得意気に笑うレンの顔を、今ならこの苛立ちに任せて殴れるであろう。あの時に丈の短さに気がついていればこんな事にはならなかったのだ。誤魔化すように煙草に火を点けようとして、会場内が禁煙な事をジンは思い出す。

「モカ」
「なに?」
「煙草吸ってくる」
「え? う、うん」

 テーブルに並べられたご馳走を美味しそうに食べているモカの腕を掴み、無理矢理にでも会場の外に出してしまうことは簡単だ。しかし自分はこんな場所で、そんなみっともない事をするような人間ではない。バルコニーに一歩出れば夜風が頬を撫でていく。火を着けた煙草を一息吸えば、少しだけ頭が冴えたような、そんな気がした。

「ジン……」
「あァ? どうした」

 声に振り返れば浮かない表情のモカ。何か自分が悪いことをしたのか、といった様子で落ち着きがなさそうにソワソワと両手を胸元で動かしている。小さく手招きをすれば表情が一転し、嬉しそうに寄ってくる。こんなに表情を変えるモカを見ることが出来るのは、自分だけだ。

「怒ってた?」
「んなこたねーよ」
「嘘、だって、僕の事睨んでたもん」
「テメーは悪くねェ、悪いのはあのヤリチンだ」
「レンさん? なんで?」

 再びモカを見る。ワインレッドのスカートから伸びる真白な足。下手をすればその下に穿いているショーツも見えてしまうのではないか。それほどまで短くはないが、モカが転ばないとも限らない。そんな思考を巡らせていれば、ジンの怒りに再び火がついてしまう。

「腕、出せよ」
「うん……っ、い゛……!」

 小さく響く、肉の焼ける音。そうして火の消えた煙草を床に放り投げ、革靴で踏みつける。蕩けた顔をしているモカの腰を抱き寄せて、太股に手を這わせた。

「ひぁ……っ」
「んん? 少し湿ってるんじゃねーのかァ?」
「や、だぁ」

 ショーツの上から、ゆっくりと割れ目に指を這わせる。会場からは見えない様、バルコニーの柱の影に隠れながらモカの秘部を優しく撫でる。根性焼きで濡らしてしまうほどの淫乱な身体のモカの耳元で、小さく囁いた。

「この淫乱、他の奴に生足なんて見せんじゃねぇよ」
「え、っ……、あ、ぁんっ……」

 モカの耳に噛みついて、形を確認する様に念入りに舐め上げる。その間もショーツ越しに幼いペニスを刺激してやれば、次第にモカの足には力が入らなくなっていく。片手でしっかりと腰を支えてやりながら、大事なところをつまみ上げた。

「ぁ、い……っく……んんぅ……!」

 モカの身体が数度跳ねる。それからくったりと身体を預けてくるモカの、スカートから抜いた手を見ればぐっしょりと濡れていた。ジンはポケットからハンカチを取り出しモカの太股と自分の手を拭き、何事も無かったかの様に会場へとモカを連れていく。

「え、あ、ジン……」
「終わったら……」

 たっぷり可愛がってやる。未だ息の整わないモカの耳元で、ジンはそう囁いた。





20191029
ジンのちんこギンギンなんだろうなあ

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