落ちていく(1/2)


「うぐっあ!クソッ…!!」

「暴れんじゃねーよ」

「オメガはオメガらしく盛って腰振ってりゃいーんだよっ」


……たとえ自分がΩだなんて最悪な体質だろうが、周りの奴らを力や恐怖で屈服させていれば問題ないと思っていた。

だけど、現実は俺が想像していた以上に残酷だった。


「ほら、精子が欲しいんだろ? 飲ませてやるから口開けろ」


ニヤニヤ笑いながら俺の目の前に肉棒を突き付けてくるのは今まで俺にビビって同級生のくせに敬語まで使って雑用係に徹していた男だ。

ふざけんじゃねぇ。と噛みちぎりたくなるが、俺は自分のΩの本能に逆らえずそれを咥えてしまう。


カビ臭い体育倉庫の中。俺は複数の男共に組み敷かれて犯され続けている。

どいつもこいつも昨日までは俺に逆らえず媚びへつらってた奴らだ。


ガキの頃から体を鍛えて喧嘩に明け暮れて暴力で他人を支配してきた。

それは全て、自分に下されたΩという絶望的な境遇に抗う為。

『Ωは10代後半頃から発情期が発症する』

その知識を聞かされていた俺は15歳になってから一層警戒して、発情を抑えるという薬も服用していた。

なのに、絶望はなんの前触れもなく訪れた。


・・・・・

いつも通り登校して二時間目の数学がダルくて裏庭でいつも通りふけていたとき、突然体の奥が発火したように熱くなり始めて目まいが起こった。


「うおっ!菅谷(すがや)、どうした!?」


その場に倒れた俺を一緒にふけていた野郎共が慌てて介抱した。


「なっ…んでもねぇ…!」


早く教室に戻って鞄に入れてる薬を飲まないと。そう思って体を起こした時にはもう手遅れだった。


「…は…? もしかして菅谷…」


俺を囲う男共が動揺を見せる。…発情期のΩは他人を欲情させるフェロモンとやらを意図せず発してしまうらしい。


「…お前って、オメガだったんだ?」


全員が俺を見下して歪んだ笑みを浮かべた。


・・・・・


「今まで散々偉そうに威張ってた菅谷がオメガだったなんてなぁ」


俺の中に射精し終えた男が脱ぎ捨てられている俺のワイシャツで竿を拭いながらケタケタと笑う。


「まだまだ足りねーだろ? 俺もまだイけるからぶち込んでやるよ」

「んんんっ!!んっ…ふうぅッ!」


大量の精液で満たされている穴に男が荒立っている肉棒を一気に串刺す。何人もの男を受け入れて拡げられたそこは簡単に挿入を許して根元まで呑み込んだ。


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