※※第347話:Make Love(&Public sex).5








 グチュグチュグチュッ…

 奥を激しく突かれながら、クリトリスを弄くり回される。
 ナナは掴まっている木にゆびを立てて、何度も絶頂を得てしまった。

 「脚まで垂れてんな、帰り道どうすんだ?」
 耳にキスをして、薔は意地の悪い言葉を掛けた。
 帰り道が困るくらい濡らしているのも、淫乱にさせているのも彼で、ナナは自分ではどうしようもないのに。

 ゆさゆさと揺れ動いていた胸も揉みしだかれ、びくんっと反ったナナはオーガズムにまた手を伸ばしている。

 「はっ…んっっ!」
 絶頂となり、嬌声を押し殺した健気なくちびるから唾液もとろりと垂らした。
 今夜は2ラウンド目に突入して、ベッドでも激しく抱かれたい、そうすれば狂ったように喘ぐことができる。

 快楽に溺れると躰はどこまでも貪欲になると、教えてくれたのは彼だ。
 ここではあんあん言えないことにも興奮しているし、あんあん言わせてほしい欲望にも興奮している。


 「辱しめながら帰らせるってのも……楽しいけどな?」
 何か彼女が悦びそうなことを思いついたのか、薔は悪戯っぽく笑った。
 悪戯めいた吐息が耳もとを愛撫して、ナナは何をされてしまうのかと考えるより前に今は絶頂を得ていた。


 「ぁっ…んんんんんっっ!」
 思わず声を上げそうになった口は、片手で塞がれる。
 「……っ!」
 彼女の口を塞いだまま、薔も射精をした。


 子宮目掛けて、勢いよく淫水が注ぎ込まれる。
 口を塞いでくれる手にキスをしたくて、恍惚の表情にされたナナは体内に彼だけを感じている。

 ふたりは深く繋がり、しばらくは体温を寄せあっていた。
















 ――――――――…

 ばか高いワンピースを着せられたこけしちゃんとスーツを着替えたゾーラ先生は、高校生がめったに来ないような高級レストランで食事をしていた。
 こういう場所を醐留権がわざわざ選ぶのにはもちろん理由がある、生徒に見つかる心配がないからだ、連れて来ているのは生徒だけれど。

 この場所にいるのは薔だと考えると非常に様になっていたため、こけしちゃんは妄想も楽しみつつ黙々と料理を食べていた。
 醐留権先生も、心の中が張り切りすぎていて無言だった。

 程よい会話を楽しもうにも、このあとの展開はこけしちゃんもわかりきっている。
 ただ、ばっちり予約してあるであろうホテルが、ラブがつくほうなのかつかないほうなのかはわからない。


 「……そう言えばぁ、ゾーラ先生ぇ、最近綾瀬先生ぇと仲良しらしいけどぉぉ、どういう経緯でぇぇ?」
 「いきなりの話題が、彼のことかい?」
 誰から聞いたのかこけしちゃんは綾瀬先生との関係を確かめ、こんなところにも不意に登場する後輩を醐留権は憎々しげに“彼”と呼んだ。
 こけしちゃんは否応なしに、ゾーラ先生が綾瀬先生を彼とか呼ぶからあっちの世界でキュンキュンしてしまった。














  …――Erotic nights are still going on.

[ 524/536 ]

[前へ] [次へ]

[ページを選ぶ]

[章一覧に戻る]
[しおりを挟む]
[応援する]


戻る